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森由香子「間違いだらけの食」

秋、なぜ抜け毛が増える?そのまま薄毛にならないための“食事術”

文=森由香子/管理栄養士
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「Getty Images」より

 最近、抜け毛が気になりませんか。

 夏から秋にかけて季節の移り変わり時に、抜け毛が増えたと感じる人が多いと聞きます。なかには、そのまま薄毛になってしまう人もいるとか。この季節の抜け毛は、夏の生活習慣が影響しているかもしれません。

 暑くて眠れず睡眠不足の日が多かった、食欲がなくて朝食を食べない日が多かった――。思い当たる人は、要注意です。もしかすると、髪の毛が栄養不足に陥っているかもしれません。そして、自律神経も乱れているかもしれません。抜け毛から、そのまま薄毛に進行させないように、涼しくなってきた今、生活習慣と食事習慣を改めましょう。

 自律神経の働きが乱れると、毛根へ十分な栄養が行き渡らなくなり、抜け毛が増える原因になるといわれているのをご存知でしたか。

 自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があります。交感神経が優位になると血管が収縮するため血液量が減り、副交感神経が優位になると血管が拡張されて血液量が増えます。毛根へ十分な栄養を行き渡らせるには、副交感神経が優位な状態が必要です。自律神経が乱れると、交感神経が優位な状態が続くようになり、毛根へ必要な量の栄養が行かなくなるのです。

 自律神経の働きを正常に保ち毛根へ栄養を十分に運ぶには、十分な睡眠をとること、朝食をしっかり食べることです。朝食を食べると、体内時計がオンになり、自律神経の働きが整います。体内時計とは、私たちの細胞に存在しており、体のリズムを正常に整える働きをするものです。

亜鉛、たんぱく質、ビタミンCをとる

 実は、朝食を食べるといっても、何か食べれば良いというわけではありません。厚生労働省「平成29年 国民健康・栄養調査」結果の概要に、朝食の欠食とは、「食事をしなかった場合」のほかに、「錠剤などによる栄養素の補給、栄養ドリンクのみの場合」「菓子、果物、乳製品、嗜好飲料などの食品のみの場合」と記載されています。ですので、朝、ヨーグルトだけ、フルーツだけ、缶コーヒーだけ、野菜ジュースだけの人は、残念ながら朝食を食べているということになりませんので認識を改めましょう。

森由香子/管理栄養士

森由香子/管理栄養士

東京農業大学農学部栄養学科卒業。大妻女子大学大学院(人間文化研究科 人間生活科学専攻)修士課程修了。 クリニックにて栄養指導、食事記録の栄養分析、食事管理業務に従事。フランス料理の三國清三シェフととともに病院食や院内レストランのメニュー開発、料理本制作の経験をもつ。管理栄養士・日本抗加齢医学会指導士の立場から食事からのアンチエイジングを提唱している。「老けない人は何を食べているのか」「病気にならない人は何を食べているのか」「体にいい『食べ合わせ』」「太らない人の賢い食べ方」「老けない人の献立レシピ」など著書多数

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