自分で料理しないのは人体に危険!がんリスク増も…がん死亡者激増の要因は食の変化
7月31日本連載記事『肉・魚中心の食事は超危険!体が腐りアルツハイマー病などの病気リスク増』でオートファジー(細胞内のタンパク質を分解するための仕組み)について言及しましたが、そのオートファジー研究の第一人者、東京工業大学栄誉教授の大隅良典氏がノーベル医学・生理学賞を受賞されました。今後、この分野の研究はさらに進むことでしょう。
オートファジーが正常に働かないことで発症する病気としてパーキンソン病やアルツハイマー病がありますが、これらが早期に治癒に導かれるのも夢ではないかもしれません。また、すい臓がん、肝臓がんなどへのアプローチもなされ、今よりもはるかに安全にがん治療ができるようになるでしょう。本当に素晴らしいことです。
厚生労働省が発表した「平成 27 年度 医療費の動向」によると、日本の国民医療費は41.5兆円にまで上がっています。前年比で1.5兆円(3.8%)増です。東京オリンピックが再び開催される2020年には、この国民医療費は47兆円にまで膨れ上がるだろうと予想されています。ちなみにこの国民医療費は、医療機関からの診療報酬の請求に基づいて医療保険・公費負担医療分の医療費を集計したものであって、この中には労災・全額自費等の費用は含まれていません。それらを加算すると、さらに国民医療費の額は上がることになります。
日本人はがんによる死亡率が世界一です。がんになる人が2人に1人、がんで亡くなる人は3人に1人です。がんと診断される人は毎年75万人もいます。ここ30年で、がんで亡くなる人の数は2倍に増加しました。つまり、がんに罹患し、医療費を使う人の数が増えているということにほかなりません。
国際がん研究機関(IARC)は、「世界中で、がんで死ぬ人の65%は発展途上国の国民。先進国では、がんが原因で死ぬ人は減り続けている」という調査結果を発表しています。日本の医療は世界でもトップレベルだとよくいわれますが、先進国のなかでがんの死亡者数が増えているのは日本だけです。高度な日本の医療技術も、がんには無力なのかもしれません。