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コンビニ弁当に付属の「マヨネーズもどき」は人体に危険!粗悪な油と添加物のかたまり

文=郡司和夫/食品ジャーナリスト
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コンビニ弁当に付属の「マヨネーズもどき」は人体に危険!粗悪な油と添加物のかたまりの画像1「Thinkstock」より

 コンビニ弁当に付いているマヨネーズは、すべて“マヨネーズもどき”です。正式名称は半固体状ドレッシングといい、食用植物油脂(パーム油が主成分)、砂糖類(水あめ、麦芽糖、砂糖)、醸造酢、卵黄、食塩、食物繊維、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)、香辛料抽出物を原材料として製造されています。

「本物のマヨネーズを使うとコストがかかってしょうがない。代替品はできないか」という、コンビニチェーンなどからの要望で開発されたのがこのマヨネーズもどきです。そこで、コストのかかる生卵を極力、原料に使わず、安いパーム油主体のサラダ油と添加物マジックで限りなくマヨネーズに近づけたのが半固体状ドレッシングです。卵黄は安い中国製の輸入粉末卵黄が使用されています。

 添加物の中でもいちばんのウエイトを占めるのが、味を付ける「調味料(アミノ酸等)」です。多くは化学調味料のグルタミン酸ナトリウムが使われていますが、「調味料(アミノ酸等)」と表示される添加物は10品目近くあります。食品衛生法では、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウムなどの化学調味料のほか、体内のカルシウムの働きを阻害するリン酸塩も調味料に含まれています。そのため、「調味料(アミノ酸等)」は“リン酸塩隠し”としても利用されています。リン酸塩を使うと、増量効果が出るほか保存性も高まるからです。しかし、リン酸塩の害は消費者に広く知られており、その使用をできるだけ隠したいというのが、コンビニや食品メーカーの本音なのです。

 また、マヨネーズもどきに不可欠なのが増粘多糖類です。これは食品に粘り気を与え、滑らかな食感にする添加物です。2種類以上の添加物が増粘剤として使用されている場合、物質名は省略されて「増粘多糖類」と一括で表示されます。ハム・ソーセージなど肉加工品では肉の保水性や結着性を高める目的で添加されています。増粘剤にはアルギン酸ナトリウム、カゼイン酸ナトリウム、繊維素グリコール酸ナトリウム(CMC)、加工デンプンなどが一般的に使用されています。特に注意が必要なのは加工デンプンです。

 加工デンプンは2007年に11品目が食品添加物に指定されましたが、欧州食品科学委員会(SCF)は、そのうち2品目(ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンとヒドロキシプロピルデンプン)について、乳幼児用食品には用いるべきではないと警告しています。その理由は、「製造工程で使われる化学物質のプロピレンオキシドは、遺伝毒性のある発がん物質であることが否定できない」というものです。増粘多糖類でどの加工デンプンを使っているかは表示されないので、消費者にはわかりません。また、単独で増粘剤として使用されている場合には「加工デンプン」と表示されますが、これも一括表示ですので具体的物質名は不明です。加工デンプンの表示がある加工食品の摂取はやめるべきです。

 香辛料抽出物は香辛料から酸味や辛味の有効成分のみを抽出した添加物で、少量で非常に強い効果があります。その上、コストがかかりません。しかし、アレルギーなど人体への悪影響がある添加物です。

 このように、マヨネーズもどきは危険な調味料ですので、どうしてもコンビニ弁当を食べる際でも、弁当に付いているマヨネーズだけは食べないようにしたほうが賢明です。
(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)

郡司和夫/食品ジャーナリスト

郡司和夫/食品ジャーナリスト

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法政大学卒。食品汚染、環境問題の一線に立ち、雑誌の特集記事を中心に執筆活動を行っている。主な著書に『「赤ちゃん」が危ない』(情報センター出版局)、『食品のカラクリ』(宝島社)、『これを食べてはいけない』(三笠書房)、『生活用品の危険度調べました』(三才ブックス)、『シックハウス症候群』(東洋経済新報社)、『体をこわす添加物から身を守る本』(三笠書房・知的生き方文庫)など多数。

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