新型コロナが猛威を振るっている今冬も、引き続きリモートワークをしているビジネスパーソンは多いだろう。職場では無尽蔵に暖房を使っていたけれど、自宅では電気代が気になる……という人もいるはず。暖房の設定温度を高める前に、デスク周りを小型の暖房家電で固めると、節電しながら暖を取れる可能性が高い。しかし、巷にはヒーター部分が小さすぎたり、温かさを感じなかったりと、買うとガッカリする小型暖房家電もあふれている。
ここでは、家電や日用品など約700万点を扱う「ヨドバシ.com」で発見した“買うと損するかもしれない”小型暖房家電を紹介しよう(各種情報は調査時点、価格は税込み)。
エレコム エクリアwarm USBブランケット/4100円
パソコンやネットワーク関連機器の開発を行うエレコムでは、周辺機器として電気ひざ掛けも販売している。これは、ノートパソコンやシガーソケット、モバイルバッテリーに専用のUSBケーブルを接続して給電すれば、どこでも使えるというアイテムだ。
たたむとA4サイズになるので、持ち運びに適している……とうたっているが、電熱ヒーター部分の大きさはA4用紙約1枚分。下半身を温めたい人には、物足りない大きさだろう。ヒーターもじんわり温かくなる程度なので「USB給電の限界を感じる」という声も。ひざ掛けを持ち運ばないリモートワーカーは、よりパワフルな電気ひざ掛けを買った方がよさそうだ。
グリーンハウス USB インサートカップウォーマー/1800円
仕事をしながら温かいコーヒーを飲む習慣がある人は、リモートワーク中も同じように過ごしているはず。この「インサートカップウォーマー」は、パソコンと専用スタンドをUSBケーブルで接続して給電し、専用カップの中に別売りのインサートカップを入れることで飲み物を温めてくれるというもの。インサートカップは100円ショップなどの商品でもよく、使用後は捨てるだけなので後処理も楽だという。
一見便利そうだが、肝心の保温機能に疑問の声が上がっている。商品説明には「50~60℃で飲みごろをキープ」と書かれているが、1時間ほどで冷めてしまうため、温め直すたびにストレスを感じるというレビューも。常に熱々のコーヒーが飲みたい人は、よく吟味して購入しよう。
ヤマゼン USB対応卓上加湿器/2750円
USBを介して本体に電力を供給して運転する、ヤマゼンの卓上加湿器。高さ10cm、幅・奥行き8.5cmのコンパクトさが売りだ。また、ヘッド部分のファンは向きを変えられるので、自分に向けてミストを噴出することができる。
しかし、コンパクトさを重視しすぎたのか、タンクに入る水の量はたった200ml。近年人気のチューブやスティックを500mlペットボトルに差し込むタイプの卓上加湿器に比べると、水の量が少なく感じてしまう。それでいてタンク部分の幅と奥行きは8.5cmで、ペットボトルよりも場所を取る。本気で冬の乾燥を防ぐなら、より効率的に潤いが得られる加湿器をチョイスしてほしい。
ドウシシャ ウェアラブルヒーター ネック/4160円
リモートワークなら、防寒のためにマフラーを巻いて仕事をしても人目を気にする必要はない。どうせならヒーターを搭載したネックウォーマーで、よりポカポカに首を温めたいところ。ドウシシャの「ウェアラブルヒーター ネック」は、その名の通り「着るヒーター」で、ネックウォーマーの中にモバイルバッテリーとハガキ大の薄いヒーターを入れて、バッテリーでヒーターを温めてくれるという仕様だ。
「首元が温かい」という声もあるが、最大の弱点はバッテリーの重量感。重さのせいでバッテリー側にヒーターが引っ張られ、いつの間にか位置がズレてしまうようだ。軽いバッテリーを購入して軽量化する方法もあるが、マフラーをして使い捨てカイロを貼るだけでも代用できそうだ。
ヤマゼン 人感センサー付きセラミックヒーター/6580円
ヤマゼンのセラミックヒーターは、人の気配を察知して自動でONになる人感センサー機能付き。本体はゴミ箱1つ分くらいの大きさなので、デスクの下に置いても邪魔にならず、スイッチを入れる手間が省ける、などのメリットもある。
しかし、運転中の音が大きいわりに、部屋がなかなか温まらないという致命的な難点も。トイレや脱衣所などの狭い空間ならそれなりに温まるが、リビングやデスク周りにはあまり向いていないようだ。
もちろん“温かさ”を感じる基準は人それぞれ。同じ商品でも「全然温かくない」という人もいれば「ちょうどいい」という人もいるだろう。せめて、購入する前に商品の説明書きやレビューを読んで、ヒーターが対応する部屋の広さや上昇温度の確認をしておきたい。
また、ヨドバシ.comの売れ筋ランキングは「ホットカーペット・マットランキング」「セラミックヒーターランキング」など、カテゴリーが細かく分類されている。まずはランキングページを見て、売れているものから購入を検討していけば、失敗を回避できるかもしれない。
安かろう悪かろう、では意味がない。1万円以下の小型の暖房家電であっても、損をしないように入念に下調べをして、冬のリモートワークに最適なアイテムを見つけよう。
(文=清談社)