「このままじゃダメだ」「もっと良くならないといけない」などなど、今の自分に対して否定的な気持ちになったり、不安や焦りを感じている人は少なくないだろう。こうした焦りが向上心に結びつくこともある。しかしその向上心も諸刃の剣である。努力する源泉にもなるが、自己肯定感が低いと心にゆとりがなくなり、日々が辛くなってしまうこともある。
自己肯定感は一生高く保てる
そうならないために、自己肯定感を高く保つ方法を解説しているのが『一生使える!プロカウンセラーの自己肯定感の基本』(古宮昇著、総合法令出版刊)だ。本書では、心理学博士、プロカウンセラーの古宮昇氏が、日々自ら実践できるセルフワークや心の痛みを解消した実例と共に「本当の自己肯定感」の基本と正しい知識を紹介する。
では、自己肯定感を高めるには何をしたらいいのか。本書では7つの方法をあげている
1.思い込みを見直す
心には自己否定の思い込みや「こうじゃなければならない」と自分を強制する思い込みがある。その多くは親など過去に重要な影響力のあった大人の価値観や裁きを、自分自身のものであるかのように取り入れたもの。なので、自己否定を感じたら「それは本当に正しいの?」と自分い問い、それが絶対的真実ではないことを認識すること。
2.人に無条件で優しさを提供する
自己肯定感の低い人は、人に無条件で良いものを提供することが苦手で、何かを提供するときには見返りを期待しがち。 「この人が喜ぶから」という理由だけで、自分が嫌ではない範囲で人に何かを提供する。それを繰り返していくうちに、自分のことも一歩ずつ認められるようになる。
3.人の優しさを素直に受け取る
人の優しさや心遣いを素直に受け取ることを繰り返すことで、「自分は人の思いやりを受け取る価値のある人間だ」と確認できる。そうして自己肯定感が高まっていく。
4.正しいことより、楽しいことや心地良いことをする
自己否定の強い人は、正しいことをしようとするあまり、自分の本音をおろそかにしている。正しいことより、楽しいこと、ワクワクすることを繰り返すことで、心にゆとりが増え、「いつも正しいことをしなければならない」という信念が極端であることに気づける。
5.自分の長所をほめるのではなく、自分に感謝する
自分をほめても、自己肯定感はアップダウンを繰り返すだけで本当には上がらない。自分に「ありがとう」と自分に感謝することで、そのままの自分で感謝される価値があることがわかる。
6.自分を責めず自分に優しくする
自分を批判し続ければ、いつか自分を愛せるようになることはない。どんな自分も責めないこと、優しくすることが重要。
7.プロのカウンセリングや心のセラピーを受ける
カウンセリングや心のセラピーは、心の弱い人が受けるもの、というのはまったくの誤解。自分で行う成長への努力に加えて、プロのカウンセリングや心理セラピストのカウンセリングを受けるのはとても賢いことであり、自分でできることをはるかに超える効果がある。
自己肯定感が低いと自覚している人は、自己肯定感を高める方法を実践することで、生活のさまざまな場面で良い方向に向かうはず。自己肯定感を高めて、人間関係や仕事も充実したものにしてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。