新しく知り合った人と関係を深めるのが苦手。 好意を持っている人との距離をなかなか縮められない。新しい部署の同僚にいつまでも馴染めない。 気軽に人に質問できない。こんなコミュニケーション上の悩みは学校でも職場でも大いにあるもの。
ただ少し伝え方を変えることで相手からの印象は大きく変わる。そんなことを教えてくれるのが『心理学的に正しい! 人に必ず好かれる言葉づかいの図鑑』(ゆうきゆう監修、宝島社刊)である。
本書は、相手に好かれる会話術を心理テクニックとともに解説する一冊で、日常生活やビジネスシーン、さらには恋愛や子育てなどの場面で使える言葉の使い方が108個紹介されている。では、日常生活の中で相手との距離を縮めたいときにどんな言葉を使えばいいのか。本書からテクニックを3つ取り上げよう。
お誘いをするときは「時期」を示すべき理由
「今度、飲みに行きませんか?」「食事でもどうですか?」といったお誘いは、社交辞令として使われることが多い。だからこそ、もし本気で相手と親しくなりたいのであれば、「そのうち」「今度」といった曖昧な言葉を使って誘うのはNGだ。
本当に相手にお近づきになりたいのであれば、「月末あたり、お食事に行きませんか?」などと、しっかり具体的な時期を提示しよう。それでお誘いの本気度を示すことができるし、相手も明確に返答しやすくなる。
呼びかけに相手の名前を入れることが好感につながる
自分と同じ名字の有名人にちょっとした親近感を覚えたりしたことはないだろうか。これを「ネームレター効果」といい、人は自分の名前に似ているものに対して、無意識に好意を抱きやすいという。
この効果を応用したのが「ネームコーリング」というテクニック。これは、誰かと会話するときに「○○さん!ご無沙汰しております」などと、言葉の端々に相手の名前を入れるというものだ。こうすることで、好感度がアップするという。距離をつめたいときは、話しかけるときに相手の名前を呼んでみよう。
会話を弾ませる秘訣は「自分の情報を話す」
寒い日が続くが、もし「今日は寒いですね」と話しかけられたら、会話を弾ませるチャンスだ。その時、「ええ、本当に寒いですね」と返すのではなく、「ええ、実は私、寒いのが本当に苦手でして」などと自己開示をしよう。自分の情報を含めて話すと、相手はその情報を知って親しみを感じると同時に、話題が増えたことで会話のリターンがしやすくなるという。
また、自己開示を受けた相手は「相手がこれだけ打ち明けてくれたのだから」と、相手も自分が開示したのと同程度の情報を開示する傾向があり、これを「自己開示の返報性」という。そして、お互いが自己開示をしていくことでコミュニケーションが深まり、親密度が増していくのだ。
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このように日常会話の中でも、ちょっとした会話のテクニックを使えば、相手から好印象を持たれ、関係を深めることができる。良い人間関係は精神的な安定をもたらすもの。もし、人間関係に悩みを抱えているならば、本書のテクニックを実践してみてはいかがだろう。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。