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美味いラーメンは、なぜ美味いのか?科学的根拠と、プロorウソの店の見極め方

文=河岸宏和/食品安全教育研究所代表
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(4)全体のバランス

 麺が細いと麺の周りに絡むスープの量は少なくなり、逆に麺が太く縮れていると、麺の周りに絡むスープの量は多くなります。細麺と太麺ではおのずと一口で入るスープの量は異なるのです。チャーシューは切りたてが一番美味しく、切って保管しておくと切り口から美味しさのドリップが出てしまいます。温かいラーメンに冷蔵庫で冷やされた冷たいチャーシュー、シナチクが乗るというのは、味のバランスが悪く最悪の状態です。チャーシューを切った後に、軽くあぶって焦げ目をつけている店もあります。温かいラーメンには、温かい物を乗せてある店がお薦めです。

(5)会話の重要性

 会話禁止の店もあるそうですが、食事は会話を楽しむ場所でもあります。「麺が美味しいね。何かこだわっているのですか?」「このとろけるようなチャーシューは、どうつくればいいのか?」など客の問いかけに答えてくれる店が筆者は好きです。「今日のスープ、いつもより美味しいね」と声をかけたら、店主はレンゲを手にして筆者のどんぶりからスープをすすりました。びっくりしましたが、会話がさらに進んだのは事実です。
 
 美味しいものを食べるには、なぜ美味しいのか理屈を理解しなくてはなりません。美味しいラーメンのyの値は、毎日の努力の上に成り立つのです。
(文=河岸宏和/食品安全教育研究所代表) 

●河岸宏和
食品安全教育研究所代表。1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。 毎年、100カ所以上の食品工場点検、教育を行っている。

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「食品工場の工場長の仕事とは」

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【著書】 
『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます』『スーパーの裏側 安全でおいしい食品を選ぶために』『放射能汚染食品、これが専門家8人の食べ方、選び方』(以上、東洋経済新報社)、『日本の農業は風評被害に負けない』『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』(共にアスキー・メディアワークス)、『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』(以上、同文舘出版)、『図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ~くわかる本』『食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本』(共に秀和システム)

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