日本解禁!オバマを当選させた政治家向けオリジナルSNS?
「Littlemonsters.com」より
現在のソーシャル × モバイル化へと続くWeb2.0時代の到来をいち早く提言、IT業界のみならず、多くのビジネスパーソンの支持を集めているシリアルアントレプレナー・小川浩氏。そんな“ヴィジョナリスト”小川氏が、IT、ベンチャー、そしてビジネスの“Real”をお届けする。
僕は現在、著名人やハイブランドが、熱狂的なファンとのコミュニケーションを実現するための専用SNS、ソーシャルネットワークプラットフォーム「Revolver」の開発に注力している。目指すところは、世界中、特にアジア市場を舞台にさまざまな企業や著名人が、ファンや消費者との直接的な交流を実現し、その結果として直接的な商流をも実現化するのをサポートすることだ。
もともとこのビジネスに着目したのは、2008年の米国大統領選挙において、オバマ陣営がみせたソーシャルハブ戦略の成功からだ。彼らはありとあらゆるソーシャルメディアにアカウントを持ち、ライトなオバマファンとのタッチポイントをつくった。そのうえで独自のSNS「MYBO(my.barakobama.com)」を立ち上げ、ライトファンからコアなファン、つまり一票を投じたり献金に応じる具体的な支援者を抽出した。MYBOには、他のSNSと連携するコミュニティ作成機能と、イベント通知機能に加えて、少額の献金を受け付ける機能があった。
●Lady Gagaの専用SNS
これを間近で見ていたと思われる音楽業界の切れ者トロイ・カーターが、エンターテインメント業界にも応用できると考えてつくったのが、Lady Gagaの専用SNSである「Littlemonsters.com」だ。つまり、ソーシャルメディアである程度の集客力を持てる著名人や企業ならば、そこからコアなファンを集約して直接的な交流と商流を確保することができる(=ソーシャルハブ戦略)、ということだ。
というわけで、僕はMYBOをロールモデルとしたトロイ・カーターに倣い、日本国内の著名人やハイブランドのソーシャルハブ戦略を提供するソーシャルプラットフォーム「Revolver」をつくり上げたわけだが(まだまだ開発途上であるが)、今回その発想の原点である政治家向けのサービス第一号として、「日本未来の党」所属の前衆議院議員であり公認予定候補者である、大谷啓(おおたに けい)氏にサービスを提供し始めた。(今回のサービス提供に、政治的な信条との関連はありません)
サイト名は「Otani Kei Private SNS」(以下、OKPS)、名称もMYBOをリスペクトする形になっているが、これが日本国内の政治家のオリジナルソーシャルネットワークの最初の例といえるだろう。
大谷啓氏は、東京大学法学部を卒業後、大手総合商社の住友商事にてITベンチャー投資などを手がけた経歴を持ち、インターネットが政治環境のみならず、国民の生活に大きな変化をもたらす世界観への豊富な知識と経験を有している希有の存在である。(大谷啓氏の公式プロフィールについては、http://ok-otani.com/pg140.html をご覧ください)
●米国に比べて十数年古くさい日本の政治
「OKPS」では、大谷氏自身の政治的な意見や構想、あるいは日々の生活に関わる一人の日本国民としての雑感などを、テキストおよび画像、URLなどの投稿を通じて公開する予定だ。また、大谷氏を応援する支援者や、政治的な関心を持つ若者との交流の場として機能することが期待されている。PCはもちろん、最新のスマートフォンやタブレット上での利用が可能であり、場所を選ばずにさまざまな情報交換が可能だ。(もちろん選挙運動にネットを活用することは現時点では法律上許されていないので、12月4日の公示までの利用となることは言うまでもないが、これ自体が日本の政治環境が米国に比べて十数年古くさい証左であると僕は思う)
さて、大谷氏は、今回の試みについて、以下のようなコメントをされている。