ググッた時にNAVERまとめ、ヤフー知恵袋など“邪魔になる”サイトを表示させない方法
グーグル検索でしょうもないサイトばかりが表示され、イラッとしたことのある人は少なくないだろう。マイナスの演算子で特定のキーワードを除外する「マイナス検索」もできるが、都度行うのは面倒だ。
そんな人に向け、通常のグーグル検索からさまざまな「ノイズ」サイト群を除外して表示する検索エンジンがある。提供開始から3年がたつ「ノイズレスサーチ」だ。ユーザーからの反響や検索環境の変化について、ノイズレスサーチ開発者のパソ活氏にうかがう。
検索結果で“イラッと”くるサイトを除外
――ノイズレスサーチはどういった仕組みなのでしょうか。
パソ活氏(以下、パソ活) 通常のグーグル検索から「一般の人が投稿しているため、情報の正確さが保証できないサイト(ヤフー知恵袋、クックパッド、SNS等)」「検索結果が同じ情報ばかり出るサイト群(NAVERまとめ、5chのまとめサイト等)」を除外した検索結果を表示します。
――ググッて検索上位に出て、イラッとくるおなじみのサイトですね。
パソ活 また、ある商品について「実際に使った人のレビューサイト」を見たいのに、アマゾンや価格コムなどといったECサイトが上位に表示されて邪魔になることも多いので、これらも除外しています。除外サイトは合計約5000個です。
――今挙げていただいたサイトは「大手」といえますが、有名人の名前で検索すると「(有名人の名前)の彼女は? 結婚は? 年収は?」とタイトルで釣って、中を見ても結論は「現時点はわからなかったのですが実際はどうなんでしょうね?」というような、しょうもないサイトも多いですよね。こういったサイトは末尾に「いかがでしたか?」という文言をよく使うので、「いかがでしたかサイト」と揶揄されてもいます。
これら「いかがでしたかサイト」を除外するのは数が多くて手間だと思うのですが、ノイズレスサーチではどうしているのでしょうか?
パソ活 これらはユーザーから報告されたキーワードで実際に検索して、影響力が大きそうなサイトだけを除外しています。
――除外したことで利用者から好評だったサイトを3つ挙げるとしたら、何になるでしょうか?
パソ活 NAVERまとめ、キュレーションサイト、ヤフー知恵袋ですね。ドメインパワーが強すぎて上位に表示されまくるわりに、実際に「知りたい」検索キーワードに対して提供される情報が薄っぺらいという点で、非常に邪魔だと感じている人が多かったです。
――その3つがなくなるだけで、検索のストレスはかなり減りますね。
グーグル検索結果の特徴とは
――ノイズレスサーチはグーグル検索から上記のようなサイトを除外する検索サービスですが、グーグル検索にはどういった特徴があると感じますか?
パソ活 グーグルの検索結果は、おおむねこのような順番で並んでいます。
a まとも 関連性が高いサイト
b ノイズ 関連性が高いサイト
c まとも 関連性が低いサイト
d ノイズ 関連性が低いサイト
この「まとも/ノイズ」と「関連性が高い/低い」の例として、「俳優の田中圭さんについて知りたい」場合で考えてみると、検索結果の表示例は以下のような感じになります。
a 例:オリコンやヤフーニュースなどによる「田中圭さんインタビュー」
b 例:「田中圭の年収は? 結婚は?」系の「いかがでしたかサイト」
c 例:ヤフーテレビなどのテレビ欄で田中圭が出ている番組が検索されるケース
d 例:上記「いかがでしたかサイト」で田中圭についてほとんど書いていないのに、ハッシュタグなどで「#田中圭」とつけられているケース
――個人のブログで、ハッシュタグだけで5行くらいになっている記事も見かけますね。
パソ活 この場合、b「ノイズ/関連性が高い(田中圭の年収は? 結婚は?)」を除外して、c「まとも/関連性が低い(ヤフーテレビでの田中圭の出演番組)」をせり上げても意味がないため、除外しません。
――確かに、b(田中圭の年収は? 結婚は?)はしょうもない情報ですが、c(ヤフーテレビでの田中圭の出演番組)もユーザーにとっては薄すぎる情報ですよね。
パソ活 ですので、a(まとも/関連性が高い)だと感じるサイトがb(ノイズ/関連性が高い)よりも下にあり、除外する意味がありそうなときだけ除外します。
通常のグーグル検索との使い分けが有効
――うっとうしいノイズサイトを省いてくれるノイズレスサーチですが、利用に不向きなケースはあるのでしょうか。
パソ活 「ノイズレスサーチで除外しているサイトが得意とする情報」を調べたいときは不向きといえます。まずは「商品を購入したい場合」ですね。ノイズレスサーチではECサイトを除外していますから。また、「『○○とは』などと単純に言葉の意味を調べたい場合」も普通にググッたほうがいいです。
ほかに、以下は「ノイズ」ではありませんが、レビューを探す人にとって邪魔なページを除外対象として追加しています。
例1:「書評」を探したい→出版社、無料コミックを除外
例2:「映画レビュー」を探したい→動画・月額映像配信サービス・レンタルDVDサイトを除外
例3:「旅行体験談」を探したい→写真素材サイト(タグが検索にヒットして邪魔になる)を除外
――ノイズレスサーチは「何かを調べたい、レビューなどを見て検討したい」ときに特に威力を発揮し、「何かを購入したい、サービスを実際に使いたい」という場合は通常のグーグル検索と使い分けるのがよさそうですね。
後編も、ノイズレスサーチの効率的な検索方法などについて、引き続きパソ活氏に話をうかがう。
(構成=石徹白未亜/ライター)
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