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その昔、「ゲームは1日1時間」といわれたものだが、現代では「スマホは1日2時間」ということなのだろうか。日本医師会にも同様の質問をしたところ、「ポスターに書かれているのは医学的なことではなく、使いすぎると危ないという注意喚起」との回答だった。
3大キャリアを直撃…ドコモが反論「逆に向上」
「スマホを使うと学力が低下する」というのであれば、そのスマホを製造しているメーカーが、その点についてどう認識しているかも気になるところだ。
そこで、iPhoneを製造・販売するアップルジャパンに聞くと「脳機能へのダメージなどを考慮してつくっていない」とシンプルな回答。
Xperiaなどを製造・販売するソニーモバイルコミュニケーションズにも同じ質問をすると、「スマホを使いすぎたために学力や視力が下がる、脳機能にダメージがある、といったことについて情報は持っていない」とのことだ。
ちなみに、対応した担当者は個人的な意見として「ものを調べたり考えたりする能力を学力とするなら、スマホやパソコンではすぐに答えが出てしまうため、場合によっては学力が低下してしまうこともあり得るのでは」という。つまり、スマホそのものが悪いのではなく、スマホで何をするのかが大事という意見だ。
携帯電話の大手キャリア3社にも同様の質問をした。ソフトバンクとKDDIは「今回のポスターに書かれている内容については情報がないので回答を持ち合わせていない」と回答。
NTTドコモは「そのポスターの存在を初めて知った」としつつも「スマホに限らず、使用方法によって学力やコミュニケーション能力は逆に向上することもあり得るのでは」という正反対の見解を示した。さらに、「ドコモ側ではスマホの適正な使用時間は提示していない」とのことだ。
スマホと学力の因果関係については、今後も医療、通信、教育といった業界を巻き込んで、さまざまな議論が交わされることになりそうだ。
(文=ソマリキヨシロウ/清談社)
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