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プレステ、栄華と失敗の25年史…任天堂から奪った“覇権の継承”成功の秘密

文=昌谷大介/A4studio
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“安いゲーミングPC”という位置づけで特に海外人気が高いプレステ4

 そして、2014年2月22日、現行機でもあるプレステ4が発売される。プレステ3から7年以上の歳月を費やした同機の性能は伊達じゃなく、先端技術を導入しつつ、“Simple(使いやすさ)”、“Immediate(サクサク)”、“Social(ソーシャルとの融合)”、“Integrated(様々な機器・サービスとの連携)”、“Personalized(ユーザー体験の最適化)”の5コンセプトを掲げていたのだ。

「正直、プレステ3は、驕り高ぶったソニーがゲームをつくりにくいアーキテクチャを現場に押し付けたという印象があり、サードパーティのメーカーから怨嗟の声が聞こえていたほど。ですが、ソニーはその経験を生かして反省したのでしょう、プレステ4はきちんとゲーム制作現場の声に耳を傾けてつくられたハードとなっていました。この“ゲームをつくりやすいハード”として設計したことが、息を吹き返せた理由でしょう。また、ギネス記録を打ち立てプレステシリーズで一番売れたプレステ2と同程度の価格で発売したことも、成功の一因でした。

 プレステ4は特に海外人気が高いんですが、海外PCゲームのうちAAAタイトル(超大作)は、PCと『プレステ4』などのマルチタイトル(同時展開)が多いんです。AAAタイトルがまともに遊べるゲーミングPC(ゲームプレイに特化したPC)は10万円以上が相場ですから、プレステ4は“安いゲーミングPC”として売れているんでしょう」(同)

 今年1月には、世界累計が9160万台を突破したことが報じられたプレステ4は、プレステシリーズの健在ぶりを示したハードといえる。

 プレステ5の発売はまだ発表されていないが、多根氏は「プレステ5には“安いゲーミングPC”以上の、“技術のソニー”らしい飛躍を見せていただきたい」と期待をにじませる。プレステシリーズはきっとまた、ゲーマーたちの心を揺さぶるような驚きのスペックを引っ提げ、ゲーム市場を賑わせてくれることだろう。
(文=昌谷大介/A4studio)

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