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【2023年】1円スマホのからくりと実際に購入できるキャリア・キャンペーン一覧

文=オトナライフ編集部
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生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

スマホを買い替えたいとき、魅力的に映るのが「1円スマホ」ではないでしょうか。

「1円スマホ」とは、文字通り「1円で購入できるスマホ」です。しかし1円で端末を購入できる裏には、相応のからくりがあります。この記事では1円スマホのからくりと注意点、そして2023年7月現在、1円スマホが購入可能なキャリアやキャンペーンを一覧で紹介します。1円スマホが気になっている方はぜひ参考にしてください。

「1円スマホ」のからくり

「1円スマホ」は、実質1円や一括1円で購入できるスマートフォンのこと。携帯キャリアや代理店などが不定期に開催しているキャンペーンで手に入れられます。

しかし以前は「1円スマホ」を購入する条件として、キャリアと2年間の通信契約を結ぶ必要がありました。つまり、スマホを格安で販売する代わりに、2年縛りの契約条件をつけるということ。

そうした販売方法の横行が携帯料金を高止まりさせているとして、2019年10月に電気通信事業法が改正されることに。キャリアの契約と端末をセットで販売する場合の値引き上限は22,000円(税込み)までと規制され、2023年7月現在も同様です。

ただし、5月30日に開催された総務省の有識者会議で見直しが行われたことから、将来的に緩和する可能性もあります。

「一括1円」と「実質1円」の違いに要注意!

前述の通り、2019年10月の電気通信事業法改正によって「回線契約が条件の割引」が上限22,000円までへと規制されました。その後「1円スマホ」は、スマホ端末「一括1円払い」と「実質1円」の2通りの販売形式が主流となりました。

「一括1円」と「実質1円」の違いに要注意!1
「一括1円」の場合の仕組みは以下の通り。たとえばスマホ端末が6万2,001円の場合、まずショップが独自に4万円を割引します。その上で回線契約が条件の割引を2万2000円分つけることで、スマホ価格を1円とします。「一括払い」を条件としているため、一括1円を支払えば端末は返却不要で自分のものとなります


「一括1円」場合、1円スマホを販売するたびにショップ側が数万円単位の割引を行うことになるため、ショップ側の負担は大きくなります。そのため、現実的には元値が数万円程度の安いスマホが「1円スマホ(一括一円)」として販売されることが多くなっています。

「一括1円」と「実質1円」の違いに要注意!1
一方で10万円台のハイエンド端末の場合は、キャリアが「24カ月後の端末返却」を条件とした購入プログラムを設けて「実質1円」として販売することも。たとえばスマホ端末が10万1円の場合、24カ月後の残価を5万円に設定。すると、残価の5万円は「24カ月後に端末返却をした場合に免除」されるので、2年利用のスマホ端末代は5万円ということに。これに、ショップ割引と回線契約が条件の割引を適用することで、スマホ価格を実質1円にするという仕組みです

ただし、「端末返却をしなければ1円にはならない」点に注意が必要です。2021年3月に発表された「内閣府経済社会総合研究所 景気統計部 」の調査によると、スマートフォンの平均使用年数は4~3年。スマホが故障してから買い替える人も多く、定期的にハイエンドモデルに買い替えたい人を除いては、2年での返却は体感的に「あっという間」に感じるかもしれません。

実質1円スマホの場合は、「返却しないといけない」=「自分のものにならない」という点や、まだ手放したくないタイミングで返却をせざるを得ない可能性がある点に注意しましょう。

1円スマホは「不当廉売」?

実は、1円スマホは「不当廉売の恐れがある」として、公正取引委員会の重点的な調査の対象になっています。前述した通り、2019年10月の「回線契約と紐づく割引」によって割引に上限が定められたものの、端末単体での割引には規制がありません。その結果、「端末単体をショップ独自で極端に割り引く」ケースが後を絶たないためです。

特にMNP(他社に移行後も電話番号を引き継ぐ制度)を利用して他社から乗り換える顧客に対して、極端な割引を行うケースが多い傾向にあります。その背景には、極端な割引を行っも「通信料金によって後から利益を得られる」という通信キャリアならではのビジネスモデルが影響しています。

実際に携帯キャリア4社では、回線契約のない顧客に対し「端末のみ販売はできない」と、端末購入希望者を拒否していた例が確認されており、行政指導の対象にもなっています。

そのため、今後は1円スマホに代表される「極端な値引き」はさらに規制対象となるおそれもあります。

逆に言えば2023年7月現在、実施されている1円スマホの購入キャンペーンは貴重なものといえるでしょう。下記で開催中の1円スマホキャンペーンを紹介するので、購入したい端末があればチェックしてみてください。

参考元:ITmedia「端末のみ販売はできない」と拒否 携帯キャリア4社に行政指導

【2023年7月最新】1円スマホが購入可能なキャンペーン一覧

2023年7月現在で行われている1円スマホが購入可能なキャンペーンを紹介します。

楽天モバイル|端末とプランのセット申し込みで端末料金が実質1円!

楽天モバイルでは、プランとセットの申し込み&対象製品の購入で「スマホ1円」のキャンペーンを実施中です。

端末とプランのセット申し込みで端末料金が実質1円!
購入できるのは、Rakuten Hand 5GとRakuten WiFi Pocket 2Cを1人各1点まで。キャリアや端末にこだわりがない人には魅力的なキャンペーンです

(画像は「楽天モバイル」公式サイトより引用)

キャンペーン名 Rakuten Hand 5G/Rakuten WiFi Pocket 1円キャンペーン
期間 2023年4月14日9:00~終了日時未定
割引条件 ・新規もしくは他社からの乗り換え(MNP)による楽天モバイル申し込みと同時に対象製品を購入
※楽天モバイルの他の料金プラン(ドコモ・au回線)からの変更でも可
対象機種 【公式サイト】
・Rakuten Hand 5G

スマホ乗り換えドットコム(ソフトバンク代理店)|期間限定キャンペーンで人気端末も実質1円!

スマホ乗り換えドットコム(ソフトバンク代理店)では、「一括1円」のキャンペーンを実施中です。

【2023年】1円スマホのからくりと実際に購入できるキャリア・キャンペーン一覧の画像1
特定の条件を満たせば、Android端末を一括1円で手に入れられます。iPhoneの場合は東京・大阪限定ですが、総額24円を分割した月1円×24回払いで「iPhone SE(第3世代)64GB」が手に入るキャンペーンも行っています

(画像は「スマホ乗り換えドットコム」公式サイトより引用)

キャンペーン名 期間限定キャンペーン(スマホSALE)
期間 2023年7月31日まで
割引条件 ・他社からの乗り換え(MNP)もしくは5~22歳の新規契約で「メリハリ無制限」「スマホデビュープラン+(4GB/20GB)」のいずれかに加入
対象機種

【Android】
・Redmi Note 10T
・arrows We
・AQUOS sense7 Plus

 

【iPhone】東京(池袋店)、大阪(難波店)限定
・iPhone SE(第3世代)64GB
※支払総額24円(月1円×24回払い)

ワイモバイル|他社から乗り換えで一括1円

ワイモバイルは「ワイモバイル オンラインストア」と「ワイモバイルオンラインストア ヤフー店」があり、それぞれでキャンペーンを実施中です。

ワイモバイル|SIMフリー端末が一括1円
ワイモバイルの一括1円スマホは、他社からの乗り換えがひとつの条件。新規契約の場合は1円にならないので注意しましょう

(画像は「ワイモバイル」公式サイトより引用)

キャンペーン名 人気スマホがおトク
期間 2023年7月31日まで
割引条件 ・他社からの乗り換え、かつSIMフリー端末(スマホ)とSIMのセット購入
対象機種

・OPPO A55s 5G
・AQUOS wish
・moto g53y 5G
・Libero 5G III

IIJmio|期間限定でスマホ端末が110円~

IIJmioでは、1円スマホではありませんが110円~購入できるサマーキャンペーンを実施中です。

IIJmio|期間限定でスマホ端末が110円~
「OPPO A55s 5G」を100円で購入できるチャンスですが、楽天モバイルなら一括1円なので、端末代だけでなく回線契約の料金プランを比較したうえで選ぶことをおすすめします

(画像は「IIJmio」公式サイトより引用)

キャンペーン名 サマーキャンペーン
期間 2023年7月4日~2023年7月31日 21:59まで
割引条件 ・他社からの乗り換え(MNP)かつIIJmioモバイルサービス ギガプランの「音声SIM」もしくは「音声eSIM」の申し込みと同時に対象端末を購入
対象機種

・OPPO A55s 5G 一括110円(税込み)

ドコモ・au・ソフトバンクで1円スマホの取り扱いはある?

ドコモ・au・ソフトバンクでは、24カ月後の設定残債を端末返却によって免除する購入プログラムを提供する形で、実質負担金を減らす割引を実施しています。ドコモ・auでは、回線契約がなくても割引を受けられますが、返却を前提としているため実情は「スマホのレンタル」と考えたほうがよいでしょう。

実際は、回線契約が条件の割引額に規制が入った影響が大きく、大手キャリアでは1円スマホの販売は、ほぼないに等しい状態です。「1円スマホ」を探している場合は、楽天モバイルやワイモバイルなどのキャンペーンを利用するのがおすすめです。

ドコモのおすすめ割引キャンペーン

ドコモで最新のiPhone14などハイエンドスマホを購入するなら、回線契約をしなくても利用できる「いつでもカエドキプログラム」を利用するのがおすすめ。2年までの返却を前提とした設定残債型の支払方法で、月々の端末代金を少なくできます。1~23回目の支払月に返却すると最終回支払額が免除されるため、実質半額でハイエンドスマホを利用可能です。

auのおすすめ割引キャンペーン

auでは、実質半額でスマホを購入できる「スマホトクするプログラム」を実施中。ドコモと同じく2年までに返却すれば、残価分の支払いが不要になります。ただし、返却までに故障したり傷をつけたりすると返却不可となり負担金が発生する可能性があるため注意しましょう。

ソフトバンクのおすすめ割引キャンペーン

ソフトバンクでは端末代金を48分割し月々の支払いを少なくする「新トクするサポート」を行っています。13~24カ月めに返却すれば、最大で24回分の支払が不要になります。「1年くりあげオプション」を適用すれば、毎年機種変更することも可能です。

ヤマダ電機など大手家電量販店の店頭キャンペーンも要チェック

大手家電量販店では、新生活がスタートする春や年末年始に大きな割引キャンペーンを実施していることが多いです。条件付きや台数に限りがあることもありますが、家電量販店独自の割引が適用されるため、iPhoneを実質1円で手に入れられる可能性もあるためチェックしておきましょう。

「1円スマホ」の注意点 | 回線契約が前提

先述したように、1円スマホは「ショップ独自の割引」をしたうえで「回線契約を前提とした割引」など複数の割引を同時に適用することで実現しています。そのため、適用条件の1つである「回線契約を前提とした割引」を受けない、つまり回線契約をしない場合は1円での購入は難しいでしょう。

また、回線契約を結ぶことで端末本体を1円で購入したとしても、契約する回線が高額な場合、長い目で見て端末の割引以上に損をするリスクもあります。1円スマホを購入する場合は、端末価格だけでなく回線の価格にも注意しましょう。

「1円スマホ」の注意点 | すぐ解約するとブラックリストに掲載される可能性

「一括1円」の場合、1円の支払いをすると端末は「自分のもの」になります。そのため、端末購入後にすぐに回線契約を解除することで「端末のみを安く手に入れる」ことが可能です。しかし、実際は「販売店の極端な値引き」の抜け穴をつくような行為のため、即時の契約解除は、販売店のブラックリストに掲載されるリスクをはらんでいます。

また、1円スマホのような回線契約によって極端な値引きが行われる端末を転売目的で購入する人も中には存在します。これらの行為は、NHKでも特集番組が組まれているほか、総務省でさらなるスマホ販売への規制案を打ち出すなどすでに社会問題へと発展しています。

いずれにせよ、即時の契約解除や転売目的で1円スマホを購入するような行為は避けましょう。

参考元:NHK クローズアップ現代「スマホ“乗り換え転売”の罠 知らないうちに犯罪に!?」

まとめ

「1円スマホ」キャンペーンを行っているのは、大手キャリア以外の通信キャリアがほとんどですが、機種やキャリアにこだわりがなければ、キャンペーンを利用すればお得にスマホが手に入ります。

新生活がスタートする春や年末年始は家電量販店が実施するキャンペーンにも要注目。高いイメージのあるiPhoneも安く手に入れられるチャンスなので、ぜひチェックしておきましょう。

※サムネイル画像(Image:IIIARKED / Shutterstock.com

オトナライフ編集部

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