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眞子さま結婚問題のゆくえ
――眞子さまの結婚問題と小室家バッシングについてはどう思われますか?
篠田 この2年ぐらいの経緯を見ると、当事者同士にまだ恋愛感情があるせいなのか、なかなか宮内庁の思惑通りにいってないなという感じですよね。その前提となる、こんな小室家が皇室にかかわることは問題だという、皇室内の保守派の反発がそのまま週刊誌全体の論調になって、それがなんの疑問も持たれずに報道されていくのは問題だという気がします。皇室タブーを支えてきた構造がそのまま続いている気がします。昔みたいに暴力的なことにはならないですけどね。
昭和天皇の時代はちょっとしたことでも右翼の攻撃がありましたが、それでも天皇家自身が近代化を進めていた。戦争に対する反省とか、憲法を守ると言って、少しずつ近代化していっているんですが、それに対する皇室内部の保守派の反発もある。新聞・テレビは宮内庁の発表しか報じないので、それ以外の情報が週刊誌などで大量に流されていくのが皇室報道の特徴ですが、ある種の思惑を持った情報が増幅されていく。情報発信して週刊誌を動かすのが、もっぱら皇室内部の保守派になっていることが気になります。
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政府は3月の国会で、新天皇の即位後、すみやかに皇位の安定継承について検討に入る意向を示している。本格論議の中心は、女性皇族が結婚後も皇室に残り、公務などを行う「女性宮家」の創設と、女性皇族や父が皇族ではない子が皇位を継ぐ「女性天皇・女系天皇」の容認をめぐる問題となりそうだ。そうなれば、眞子さまと小室圭さんの結婚問題をめぐり、またぞろ週刊誌報道が過熱することになりそうだ。そのとき、皇室内部の保守派はどう動くのだろうか。
(構成=兜森衛)
『皇室タブー』 改元と天皇の代替わりがお祭り騒ぎだけで終わろうとしている状況下で、象徴天皇制について改めて考える。1961年、右翼少年による刺殺事件が出版界を恐怖に陥れ、深沢七郎さんの小説「風流夢譚」は封印された。その後50年を経て、封印は解かれつつあるのだが、果たして出版界は皇室タブーの呪縛から逃れられているのだろうか。皇室を扱った表現がその後も回収や差し替えにあっている現実をたどることで何が見えてくるのか。
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