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日本で問題を抱えた面々が、フィリピンのビジネス界に殺到して悪行三昧の様子です

文=マリアンレジーナ
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現地で広がる悪評

 JICCが今回摘発に至った背景には、JICCが立ち上がる前から現地で語学教育に従事するフィリピン人英語教師や、地元で不動産斡旋を行う業者から当局に対する通報があった。通報した教師は、JICCから約束されていた報酬を「日本人が集まらないので全額払えない」と一方的に減額されたことがきっかけになったと見られる。他にも、悪質な英語学校は多く、韓国系資本の学校では不払いでストライキまで起きているのだが、このままでは日本の系列学校も現地から同類に見られ処罰の対象としてマークされかねない。

 筆者が近しい英語教師は、このJICCだけでなく日本人の不法就労を斡旋する業者について「悪質で、悪徳だ」と強く指弾したうえで「私が当局に通報したわけではないが、格安を謳い、やってきた若い日本人にまともな語学教育を施さない語学スクールは、回り回ってフィリピンに対する評価を落とすことになる。これはフィリピンにとっても、日本にとっても不幸なことだ。日本人には、この問題についてよく知っておいてほしい」と釘を刺す。

 槍玉にあがる語学学校はJICCだけではない。日本では知名度がある学校は、教育の質の面でフィリピン人教師の間でも評価があまり芳しくない。きちんとした語学レッスンを行えるスキルのないままに、インターネット越しの日本人向け授業を強いられることになるからだ。教師として採用された日に4時間ほどの簡単な研修を受けた後、いきなり有料レッスンだとしてSkypeをさせられるケースは多い。

 また、現地ではビジネスパーソン向けの語学に特化しているという触れ込みの英会話学校では、現地の学校もまともに出ていない教師に経歴を一部偽らせるケースがあるようだ。もちろん大多数はまともな教師であろうことは間違いない。しかし、やってきた日本人ビジネスパーソンの英語がうまくないのをいいことに、「教材をなぞり、2時間ほど雑談したり共同生活をするぐらいのレベルの教育で良いから、日本人と一緒に過ごしてほしいというオファーで仕事を出してくる。まともなフィリピン人はそんなものにはもちろん応じないので、大学の出たてで仕事がないか、現地で英語教師としてキャリアをつくりたい人ぐらいしかやる人はいない」(現地で語学教室をコーディネートするフィリピン人)という。

 フィリピン人英語教師同士は横のつながりが強く、SNSで頻繁に連絡を取り合っている。トラブルになりカネで解決がつかないと、証拠を集めてさっさと辞め、当局に通報してから別の職場へと移っていってしまう。だから、悪評もすぐに伝わりやすいというわけだ。

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