生活必需品が中心の東南アジア
彼らは、どんな商品を買っているのか。これは国、地域によってバラつきがある。全体でみると、購入率(その費目を購入した人の割合)が最も高いのは「菓子類」で63.9%。次いで「その他食料品・飲料・酒・たばこ」が58・2%。以下、「医薬品・健康グッズ・トイレタリー」49.4%、「化粧品・香水」44.5%、「服(和服以外)・かばん・靴」42.1%、「電気製品」22.2%、「マンガ・アニメ・キャラクター関連商品」16.5%と続く。
【国別の観光客の人気商品】
・中国 (1)「化粧品・香水」76.8%、(2)「医薬品など」71.1%、(3)「菓子類」67.8%
・台湾 (1)「医薬品など」74.6%、(2)「菓子類」65%、(3)「その他食料品など」61.4%
・香港 (1)「菓子類」66.7%、(1)「服・かばん・靴」66.7%、(3)「医薬品など」59%
・韓国 (1)「菓子類」82.7%、(2)「その他食料品など」61.6%、(3)「医薬品など」40.6%
・米国 (1)「その他食料品など」61.9%、(2)「菓子類」38.9%、(3)「和服・民芸品」32%
アジアからの観光客は、主に生活に直結した品物の購入比率が高いことがうかがえる。購入した商品の満足度が高い品としては、中国は「化粧品・香水」、台湾は「医薬品など」、香港は「服・かばん・靴」、韓国は「菓子類」、米国は「和服・民芸品」の回答が最も多かった。
百貨店や大手量販店はもちろんのこと、コンビニやドラッグストアなどがインバウンド対策を強化しているのもうなずける。逆にいうと、観光地の土産店、高速道路のサービスエリアや道の駅、宿泊施設の売店などは、まだまだインバウンド消費が少ないだけに、対応策をしっかり取れば今後の伸びしろが期待できる。
(文=編集部)