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膨大な奨学金返し、最低賃金で働き続ける人が多発!自己実現できないと死ぬ日本

構成=林克明/ジャーナリスト
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 安倍晋三政権は、最低賃金を毎年3%ずつ段階的に1000円まで上げると言っています。しかし、時給1000円では年収200万円程度であり、貧困状態といえます。この収入で、仮に都内に住んで、家賃や水道光熱費、携帯電話の料金を支払うのは困難です。さらにそこに奨学金返済が入ってきたら、暮らしていけません。

 時給が1500円になれば、フルタイムで働いて年収280万円程度になります。これだけあれば、なんとか生きられる水準に近づいてきます。そして、消費者として少しお金を使う気にもなるでしょう。だからエキタスは、最低賃金を時給1500円にすべきだと言っているのです。

 政財界の考えは、経済全体がうまく回り、富裕層が十分に私財を蓄えたら、そこから溢れてくる分で最低賃金を上げてやろうというスタンスです。しかし、これは最低賃金法の趣旨とは違います。最低限度の文化的生活を営むための、そのときの社会で生きて行くことのできる生計費が、最低賃金であるべきなのです。つまり、働いて得た給料で、生活できる金額でなければいけないのです。

最低賃金を上げると雇用は減る?

 最賃時給1500円を主張するエキタスに寄せられる意見には、大きく分けて3つのタイプがあります。

(1)物価が上がり、結果として自分のクビを絞めるのではないか
(2)雇用が減るのではないか
(3)中小企業が潰れてしまう

 これらに対する反論は、エキタスがホームページ上で答えていますので、参照してください。

 諸外国で、最低賃金を上げた結果、雇用が著しく減ったということは立証されていません。控えめにいっても、明確な結論は出ていません。

 確かに、最低賃金を上げれば一時的な物価上昇は避けられないでしょう。しかし、今はデフレの悪いサイクルがアベノミクスによって続いています。国内市場が縮小しモノが売れない→値下げをするしかない→給料が低くなる→カネは使えない→モノが売れない……という悪循環になっています。

 この悪循環を絶つには、最低賃金を上げて生活者が使えるお金を増やすことが欠かせないでしょう。特に低所得者ほど、増えた分の収入は消費に回します。

 また、エキタスは中小企業支援も訴えています。デモでは、「最低賃金を1500円に上げろ」という訴えと共に、「中小企業に税金つかえ!」というコールを必ずセットで使っています。具体的に念頭に置いているのは、社会保険料の負担を軽減するような措置です。

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