「テレ朝社内でほとんど問題視されていないのが、不思議なくらいです。外部の人からは『あれって問題になってないの?』と聞かれるのですが……」(同局関係者)
テレビ朝日の公式YouTubeチャンネル「動画、はじめてみました」の企画「弘中美活部」が13日に更新され、話題を呼んでいる。今回の企画は、自ら猫背を認めるテレ朝の弘中綾香と林美桜の両アナウンサーが“美姿勢トレーニング”に励むというもの。2人はTシャツにショートパンツ、レギンスといういで立ちで、両手に持った棒を頭上にかかげて背中を伸ばしたままお尻を下げていく運動や、床に置いたストレッチポールを腰に当てて海老反りで両腕をY字型にして万歳の姿勢を取るストレッチなどを行ってたのだが――。
「動画のオープニングでは笑顔の弘中アナと林アナがドアップで映され、本編でも弘中アナはボディラインが目立つピチピチの蛍光色っぽい黄色のTシャツを着用。体を反った際には明らかにTシャツの胸部分にアンダーウェアの形が浮かび上がっていたり、ショートパンツ姿でお尻を突き出す様子が強調されて映し出されていました。動画最後の次回予告編では、ショートパンツ姿で仰向けになった弘中アナを足の斜め下からとらえた映像も流されるなど、全体の“つくり”がまるでグラビアアイドルのイメージビデオですよ」(テレビ制作会社関係者)
この動画は公開から1週間で再生回数が29万回以上におよんでいるが、テレ朝の「動画、はじめてみました」といえば、3月から始まった三谷紬アナが毎回レギンスやタンクトップなど肌の露出が多い姿でさまざまなトレーニングに挑むダイエット企画が累計再生回数500万回を突破するなど、人気コンテンツに化けている。
「7月に配信された三谷アナがトランポリンに挑む動画では、“Tシャツの中で胸が踊っている”としてネット上で話題になっていましたが、明らかに制作サイドの“狙い”が見え見えです。過去の動画には『【妊娠疑惑!?】テレ朝三谷紬アナが本気で10kgダイエットしたら!?』という、女性の体形に“妊娠疑惑”という表現を使うものまでみられ、本当にキー局のコンテンツなのか目を疑うようなものまであります」
「ウチの局では、こんな動画はあり得ない」
そんな仕事にさすがに当人たちも違和感を覚えているのか、19日発売の「週刊文春」(文藝春秋)は、弘中アナが「制作スタッフは私達の将来を無視して、バズらせるためだけに動画を作ってる」というメールを局のプロデューサーや女子アナに送信していると報じた。
「バラエティ番組への出演が多く、チャーミングな容姿で天然キャラのイメージが強い弘中アナですが、慶應義塾大学法学部出身でテレ朝ももともと総合職志望で、その採用試験で会社の眼にとまりアナ職での起用を打診されて採用されたという経緯があります。そんな弘中アナだけに、女子アナがまるで性を売り物にするかのようなコンテンツに駆り出されることに問題意識を持つは当然でしょう。
局員にこんなメールを送るということは、ある意味で局に対する反乱ともいえる。弘中アナとしても、よっぽど腹に据えかねる思いがあるのでしょう。今やトップクラスの人気を誇る弘中アナだけに、上層部も看過できない事態になるかもしれませんね」(テレビ局関係者)
また、別のテレビ局関係者はいう。
「テレ朝のこの動画企画は、男性視聴者の食いつきを狙った性的なコンテンツだと感じますし、社員である女子アナにこうした動画に出演させて、体型を強調させるような演出をほどこすのは問題だという声も出始めており、物議を呼びそうな空気です。
たとえばフジテレビは、以前は注目株の新人女子アナに深夜バラエティの冠番組を持たせるなど女子アナをタレント扱いする傾向が強く、報道に強いTBSとテレ朝は“アナウンサーは目立っていけない”という社風だといわれています。それだけに、こんな動画をテレ朝がつくるのかと、少し驚きです。ネット動画ということで、上層部は気づいていないのではないでしょうか。女子アナの扱いには局ごとの色があるのは確かですが、少なくてもウチの局では、こんな動画はあり得ないですよ。
弘中アナとテレ朝の動きが注目される。
(文=編集部)