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「一概に小池氏側が弱いという指摘は、適当とは思えません。2006年に当選した嘉田由紀子滋賀県知事は、翌07年の県議選で“嘉田チルドレン”を多数当選させ、与党会派づくりに成功。08年の橋下徹大阪府知事は11年の府議選、大阪市議選、堺市議選の“トリプル選”で、橋下氏が代表を務めた地域政党・大阪維新の会が、いずれも第1党の地位を確保しました。知事になって次にやるべきことは、議会で与党を形成すること。そうしなければ、政策は何も実現しません。一方、1995年に当選した青島幸男都知事は議会を敵に回し、何もできずに有権者の支持も急速に落ちていきました。手順を踏んで選挙対策を講じている小池氏は、与党会派をつくれるとみています」
候補者の選定、候補者とブレーンの育成、知事自身の支持率の維持など、緻密な戦略の下に進められていると指摘するのだ。
都議選は42選挙区から127人が選出される。そのうち、1人区は千代田区、中央区、武蔵野市、青梅市、昭島市、小金井市、島部の7選挙区。ここはすべて議席を確保する考えで、もっとも重要なのは港区、文京区、台東区、渋谷区、荒川区、立川市、三鷹市、府中市、小平市、日野市、西東京市、西多摩(福生市、羽村市、あきる野市、西多摩郡)、南多摩(多摩市、稲城市)、北多摩第2(国分寺市、国立市)、北多摩第4(清瀬市、東久留米市)の2人区、計15選挙区だという。
「これまで自民と野党で分け合っていた選挙区で、自民党候補を落とさないと議会の与党形成はうまくいきません。そのためには、小池氏が民進党と共産党とも手を結び、両党の候補者調整をさせる必要性があります。民進、共産の一本化で、小池陣営候補も出馬し、自民候補を落とす。つまり、次期衆院選で野党がやろうとしている候補者調整を、小池氏は一歩先に仕掛けていく腹積もりのようです」(永田町関係者)
早くも火花を散らし始めた“東京・夏の陣”。果たして小池戦略はうまく実を結ぶのだろうか。
(文=朝霞唯夫/ジャーナリスト)
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