文科省天下り、早大と口裏合せの裏工作…人事課が経歴書作成、トップ辞任も退職金ガッポリ
都内の公立小学校のとんでもない対応とは?
この問題に限らず、教育界からいい話は聞こえてきません。たとえば、神澤の知り合いのママさん秘書は、娘さんが通う東京・江東区のある公立小学校のことでため息をついていました。いわゆる湾岸エリアで、テレビドラマの撮影などにもよく使われるオシャレな地域です。タワーマンションの建設ラッシュが続いていて、新しい住民もどんどん増えています。
しかし、時代のグローバル化や多様化に学校側が全然追いついていないのです。たとえば、最近は中国や韓国出身の保護者が増えているにもかかわらず、英語が堪能な教員が少ないため、重要な連絡事項を伝えられないこともあるそうです。
また、保護者の学歴や収入が教員より高いというケースも多いのですが、学校側はいまだに前時代的な「教師は絶対」という価値観を押しつけてくるため、軋轢が生じてしまうのです。
それに、以前は学校に提出する個人調査票の家族構成に「母親の職業」を記入する欄がなかったそうです。「お母さんは専業主婦」という前提なのでしょう。今はママさん秘書の要望で記入欄ができたそうですが、学校行事はすべて「母親が無職(専業主婦)」であることを前提に予定され、教員たちは常に「学校に来てください」と言います。学校側の不手際でけがをした児童の保護者にも来校が命じられたそうですが、あり得ない対応だと思います。
当然、その保護者は行かなかったのですが、すると、校長以下5人の教員が「説明」と称して自宅に押しかけてきたそうです。お母さん1人に対して、威圧ともとられかねない対応だと思います。
ただ、これは都会特有の事情のような気もします。地方には、まだ人間味があったり「子どもファースト」で考えたりしてくれる教員が多い印象があります。このような事情も含めて、以前から全国的に公立小学校の教育レベルのばらつきが問題となっています。
公立小学校の教員が保護者に「感謝」を強要
たとえば、東京・千代田区の麹町中学校などは、民間出身の校長を受け入れ、校長が教員に「常に子どもファースト」「個性を大事にして、指導方法も対応させていく」と説明し、教員たちの意識改革を続けていると聞いています。それが奏功して、今ではポスターやお弁当づくりなど、さまざまな分野で全国コンクール入賞を果たすまでになっています。
これに対して、前述した江東区の公立小学校の校長は、教育委員会も同席しているヒアリングの場で、「児童や保護者たちの要望を真剣に受け止めたことはない。そんなことをしていたら、キリがない」と本音を漏らして、物議を醸したことがあります。後に教育委員会の指導で発言を撤回していますが、自分の任期をやりすごすことだけを考えているのです。