加計学園、馳浩前文科相が自身と前川喜平氏の「セット証人喚問」要求…全真相を証言の意向か
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。
6月15日、ついに「共謀罪」(テロ等準備罪)の新設を含めた組織犯罪処罰法改正案が成立しました。これで、国会は会期延長をしないで済みそうです。
与党の強行採決に批判が集まっていますが、反対派の“戦法”もいかがなものかというのが、神澤の正直な感想です。古くさい「牛歩戦術」もそうですが、成立までは毎日、国会周辺に反対派が押し寄せ、スピーカーで「共謀罪反対」を叫んでいました。
その大音量に、国会見学に来た小学生や中学生たちが怖がっていましたし、私たちも仕事になりませんから、あまりいい印象はありません。大音量で反対を叫ぶのは、むしろ逆効果ではないでしょうか。子どもたちに「政府に反対する人たちは怖い」と思わせてしまうような活動は、控えたほうがいいと思います。
馳浩、自身と前川氏の証人喚問を民進党に要求
今回の強行採決の背景には加計学園問題がある、というのが多くの人の見方です。重要法案を早く成立させて、国会を閉会してしまおうというわけです。
加計学園問題の追及を怖れて寝ていた文部科学委員会は、会期中に起きるのか微妙なところです。永田町や霞が関では、審議の拒否を「寝る」といい、審議再開を「起きる」と言います。
おもしろいのは、寝ている理由が「与党の要求」だということです。通常は、法案に問題があると考える野党側が「寝る」のですが、与党は「今起こせば、加計学園の問題を追及されてしまう」ということで、寝かせておきたい。そのため、自民党の国会対策委員会が「野党に追及の機会を与えないように」と、委員会を開かないように指示しているのです。
しかし、与党内でも「きちんと審議しましょう。早く起こして」という意見も増えつつあります。前文部科学大臣の馳浩衆議院議員は、「前川喜平前事務次官の任命責任は自分にある。前川さんと自分をセットで証人喚問すればいい」との意見です。
民進党の追及チームの議員に、自らそう提案したとも聞きました。馳議員は「自分が参考人として呼ばれてもいいから、早く文部科学委員会を起こして、吊るされている法案をおろしてほしい」という意思のようです。この意見に同調する自民党議員も多いようです。
この「吊るす」とは、院に提出された法案を委員会へ付託せず、審議に入らせないことを言います。「おろす」とは、付託をストップしていたものを委員会に付託して審議に入ることを言います。
さて、民進党は「前川・馳」セットの証人喚問を要求するのか、行方を見守りたいと思います。
馳浩はミスターX?国会内で広まる噂
馳議員は、いわゆるタレント議員の1人ですが、もうすっかりタレント議員のイメージは消えつつあります。
馳議員はレスリングでオリンピックの出場経験があり、プロのレスラーとしても活躍していました。教員免許も持っていて、なんと高校で古典を教えていた時期もあるそうです。そして、奥様はタレントの高見恭子さんです。