今季の大学駅伝は、東海大と青山学院大の「2強対決」。その第2ラウンドが迫ってきた。
今回の対決の舞台は11月5日日曜日、熱田神宮をスタートし、伊勢神宮にゴールする全日本大学駅伝。全長106.8kmの大会だ。他の大学駅伝と比べると、出雲は6人の「スピード」が重視され、箱根は10人の「スタミナ」が試される。全日本は8区間でいちばん短い区間は9.5km(3区)、最長は最終8区の19.7km。トラックのスピードが生きる区間もあれば、箱根ディスタンスに近いスタミナを問われる区間もある。つまり、「総合力」ナンバーワン決定戦が全日本だ。
3日、各大学のエントリーが発表されたが、東海大と青学大は対照的な戦略を採ってきた。東海大は4区までの前半区間にエース級をガツンと投入し、序盤で決着をつける構え。対して青学大は、5区以降にも「大駒」を配置するなど、原晋監督はバランスのいい区間エントリーを行った。
どうやら、スタートの午前8時5分から目が離せそうにない。なぜなら、東海大は1区から4区まで惚れ惚れするようなオーダーを組んできたからだ。そのメンバーとは――。
1区 鬼塚翔太(2年)
2区 塩澤稀夕(1年)
3区 舘澤亨次(2年)
4区 關颯人 (2年)
1区の鬼塚は、前回の箱根駅伝で1区2位のスピードランナー。2月に行われた日本選手権クロカンでは優勝。おそらく今回は、スパート地点を予め想定し、集団のなかで主導権を握りながらレースを進めるに違いない。
2区を担当する塩澤は、昨年の高校駅伝「花の1区」を走って区間2位。同世代の間では「塩澤が強い」という声が聞こえており、大学駅伝デビュー戦でどんな走りを見せてくれるかが楽しみだ。
そして3区には日本選手権1500mチャンピオンの館澤、4区には箱根駅伝では1年から 2区を走った關が控え、4区までの51.3kmのうちに青学大に対して大量リードを奪ってしまいたいところだろう。