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11月にビットコインが急騰したのは、タイミング的には、アメリカ議会で財政問題をめぐる衝突が当面回避され、株式市場が上昇トレンドになった時期と重なる。ダウ平均が史上最高値を、日経平均が年初来高値を更新する中、ビットコインも上昇を続けた。
中国の動きも見逃せない。国際的な資本取引を厳しく規制している中国では、ビットコインを使った国際決済・送金の需要が高まっており、投機マネーも大量に流れ込んでいる。中国にあるビットコイン取引所「BTC China」は、13年10月にビットコインの取引量が世界最大となった。
遅かれ早かれ、ビットコインのバブルには終わりが来ると見ている有識者は少なくない。ただ、ライトコインなど、ビットコインに似た仮想通貨はほかにもある。ビットコインのバブルが弾けたとしても、別の仮想通貨が標的となるだけだろう。
また、ビットコインの利便性が評価されるようになれば、将来的には国家が仮想通貨を規制し、自ら仮想通貨を発行するようになるかもしれない。もっとも、国家が規制に乗り出せば、インフレ政策などにより流通量は増えていくだろう。結局は中央からの管理を嫌う在野の人々により、第2、第3のビットコインが誕生することも考えられる。
派手なバブルに沸く目先の現象としては、ビットコインは新たな投機先のひとつにすぎないだろう。しかし、ビットコインが通貨制度のあり方について投げかけたテーマは大きい。
(文=宮島理)
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