一連の騒動は日本においても大きな関心を呼んでいるが、人々は再審査の是非についてどのように考えているのだろうか。そこで今回は、インターネット調査最大手・マクロミル の協力の下、全国の1,000人にアンケートを実施した。その調査結果から本音を見てみよう。
■調査期間:2014年2月27日(木)~28日(金)
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:マクロミルモニター会員 計1,000人
(20代~60代の各年代層100人ずつ)
<調査結果>
Q.ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルの審判判定について、調査と再審査を求める動きが世界的に広がっていますが、あなたは再審査に賛成ですか?反対ですか?
・再審査に賛成 21.0%
・再審査に反対 47.5%
・その他 31.5%
<解説>
調査結果を見ると世代の違いによる多少の差はあるが、各年齢層で男女とも再審査反対派が賛成派を上回っている。全体で見ても賛成が21%、反対は47.5%だったが、ここで気になるのは「その他」と答えた人数だ。
例えば20代男性では100人中36人を占めており、3割以上が賛成も反対もしないというかなり微妙な数値だった。この傾向はすべての年齢層に当てはまるもので、実に31.5%という高い割合となっている。これは賛成を10%以上も上回っており、無視できるレベルとはいえないだろう。
(1)再審査に賛成派(21.0%)
賛成派では判定そのものが不公平という意見が多かった。理由としては「両者の差が素人から見ても明らか」というものから、「最近のジャッジには不正が多い」「審査が匿名で行われている」、さらには「開催国に有利な判定でおかしいと思った」など、判定の方法や社会的な背景に疑いの目を向ける人もいた。
(2)再審査に反対派(47.5%)
次に再審査反対派の回答理由で大多数を占めたのが、「下された判定には従うべき」とするもの。つまり、どんな結果だろうと決定事項という捉え方だ。ほかにも「妥当だと思う」や「もう終わったこと」などに加えて、「決まった判定は覆らない」「やり出したらキリがなくなる」という意見が目立つ。中には「やり直すことで審査の信頼性が損なわれる」といった「前例をつくるべきではない」とする声も多かった。スポーツの世界は潔くというのが反対派の骨子のようだ。