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目からウロコの歯の話

歯科治療、間違いだらけだった!全身に重大な悪影響の危険

文=林晋哉/歯科医師

(3)は、右側でしか噛めないとか、が右側には動くが左には明らかに動きづらいなどの偏りがあれば、これも咀嚼訓練などのリハビリにより左右前後に滑らかに動かせる咀嚼システムにすることが必要です。

(4)は、噛みしめに対してしっかりとした対策をすることが必要だということです。ほとんどの人が、寝ているときを中心として噛みしめており、起きているときでも無意識に噛みしめていることが多くあります。この噛みしめる力によって歯、歯周組織、顎関節、咀嚼筋などがダメージを受け、歯がダメになる大きな要因となります。また、咀嚼筋のこりから頭痛、肩こりなどにつながることもあります。歯科治療において噛みしめ対策は必須事項と考える必要があります。

(5)は、(1)~(4)の上に、しっかりと虫歯、歯周病などに必要な処置をするということです。現状の歯科界はこの(5)のみに集中し、口を取り扱うという観点が失われています。

 この(1)~(5)の各項目をできる限り整え、各機能のつながりを強固にすれば、最小限のエネルギーで軽やかに働く口となり、歯、口に関連するストレスが減り、歯も長持ちし、全身の健康にとっても好影響があるはずです。

筆者自身の受けたい歯科治療

 結局は、しっかりとした診察と検査を行い、その結果を十分吟味し、その人の口のストレスを最大限減らす治療方針と用いる治療手段(入れ歯なのかブリッジなのかなど)、費用についての十分な説明を行い、理解と同意の上、立案した治療計画を基にひとつずつ丁寧に進めることが口の健康を手に入れる一番の近道です。

 それはまるで自分で自分の治療をするようなもので、これ以上丁寧な治療はありません。これは筆者自身の受けたい歯科治療です。

 口は命の源です。その健康を左右する歯科治療は軽く考えず、慎重に取り組まなければなりません。
(文=林晋哉/歯科医師)

林晋哉/歯科医師

林晋哉/歯科医師

1962年東京生まれ、88年日本大学歯学部卒業、勤務医を経て94年林歯科を開業(歯科医療研究センターを併設)、2014年千代田区平河町に診療所を移転。「自分が受けたい歯科治療」を追求し実践しています。著書は『いい歯医者 悪い歯医者』(講談社+α文庫)、『子どもの歯並びと噛み合わせはこうして育てる』(祥伝社)、『歯医者の言いなりになるな! 正しい歯科治療とインプラントの危険性』(新書判) 、『歯科医は今日も、やりたい放題』(三五館)、『入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」: -あなたもいつか歯を失う』(パブフル)など多数。

林歯科・歯科医療研究センター

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