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損失拡大のツケは国民に
「海外投資家の餌食になる」「株が売却不可能になる」というリスクに加え、「責任の所在が曖昧」という問題もついて回る公的年金の運用。今後は株価次第で損失の補填は可能だが、「もし損失が拡大すれば、そのツケを払うのは国民である」と小黒氏は指摘する。
「かつての『グリーンピア問題(経営不振の末に廃止・譲渡となった大規模年金保養基地の問題)』と同様だ。仮に損失拡大となった場合、最終的にそのツケを負うのは将来の国民であり、これが最も深刻な問題点である。
ただし、これらはあくまで一例である。公的年金の積立金は、国民の重要かつ貴重な資産であり、運用のあり方については冷静に検討・判断する必要がある。そのため、今回の件を契機として、上記以外の視点を含むさまざまな角度から、もう少し踏み込んだ議論を行うべきだろう」(小黒氏)
先の会見で、GPIFは「10月以降の市場環境は回復しており、今年度の直近までの収益額はプラスに転じる基調だ」と主張している。ただでさえ、受給開始年齢の引き上げが取り沙汰されるなど、不安視されることの多い年金だが、静観した上で建設的な議論を行うことが必要だろう。
(文=編集部)
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