松崎のり子「誰が貯めに金は成る」
スマホや保険、契約見直しを面倒くさがり毎月大損?気付けば生活費圧迫の危険も
文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト
ここからは家庭ごとの判断だが、個人的には「今の家計が苦しいなら、たとえ元本割れしたとしても、思い切って解約するのもありでは」と思う。「30年後に結婚してくれる」という相手をひたすら待つより、現在見返りがある相手にお金を使ったほうが(繰り上げ返済など)幸福なのではないか。
むろん、これまで払い込んだ金額と、戻ってくる金額、そして、これから先、期間満了まで払う金額の3つを並べて、その上で結論を出すべきだろう。固定費の見直しは、理屈ではわかるが、実は難しい。現状維持バイアスを克服し、「小遣いを削られる恐怖よりは、こっちのほうがまし」と決断できた人だけが、果実を手にできるのかもしれない。
(文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト)