9月11日に行われた内閣改造で、自由民主党の小泉進次郎氏が環境大臣に就任。“サラブレッド”の初入閣に祝福の声が上がる一方、識者を含め否定的な意見も相次いでいる。
発表された第4次安倍第2次改造内閣の閣僚名簿によると、麻生太郎副総理・財務大臣や菅義偉官房長官が留任。毎回関心を集める女性閣僚は2名で、総務大臣に高市早苗氏、五輪大臣には初入閣の橋本聖子氏が就任している。今回は初入閣や横滑りでの就任が目立っており、ほかのポストには茂木敏充氏(外務大臣)、河野太郎氏(防衛大臣)、加藤勝信氏(厚生労働大臣)といった顔ぶれが並んだ。
小泉氏は環境大臣のほか内閣府特命担当大臣・原子力防災担当大臣も兼任。38歳での初入閣は、男性としては戦後最年少で、支援者から祝福の声が上がっている。一方で“実力不足”を指摘する声も多く、舛添要一・前東京都知事はツイッターで「私は、本人のためにはもう少し下積みをしたほうがよいという考え」と否定的な見解を示した。続けて「首相は内閣の人気アップを、無能な閣僚は自分への注目が減ることを、TVはワイドショーネタの提供を、役人は大臣を政策実現に利用できることを喜ぶ。これを衆愚政治と呼ぶ」と綴った。
小泉氏といえば今年8月、フリーアナウンサー・滝川クリステルとの結婚・妊娠発表で世間を騒がせたばかり。また8月末に横須賀市で取材陣に対応した小泉氏は、育児休暇の取得について「率直に考えている」と返答。滝川が来年1月に出産を控えており、自身にとってどのようなかたちが1番良いのか意見を聞いていると明かした。
育休取得の意向は賛否を招き、国民民主党の泉健太政調会長は9日の記者会見で「まずは国民が先」と発言。「(取得前に)自民党・経団連と交渉して、『すべての労働者に対して育児休業給付金100%を実現してもらえないか。じゃないと俺は育休を取らないぞ』ぐらいのことを言ってもらいたい」と語った。対して作家・乙武洋匡氏は泉氏の発言を伝えるニュースを引用し、「制度は整っているのに空気的に取れないという方も多くいるなか、小泉議員のような方が取得することで、そうした“空気”の打破につながると思うのだけどなあ…」とツイートしている。
小泉氏の初入閣をめぐってネット上でもさまざまな意見が飛び交っている。
「子育ては政治活動の上で貴重な経験になると思う。これからの小泉さんが楽しみ」
「環境大臣だと育休制度は管轄外。忙しくなるだけで余計に育休取得しにくくなるのでは?」
「議員が育休を取れば何かと世間を騒がせるから、大臣に据えて取得しにくくさせたようにも感じる」
代えのきかない立場の大臣になったことで、育休を取得しにくくなったとみる向きが多いようだ。
その一方、初入閣で小泉氏への注目度はさらに高まった。育休取得も含めて、小泉氏が今後どのような活動を展開していくのか、若き手腕に期待したい。
(文=編集部)