1.体感させながら、積極的に自社商品の価値を伝えることができる。
2.事前集客に必要以上の労力を割かなくていい。
3.展示会来場者は、特定のテーマに平均以上の関心を持っている。
4.決裁権のある人間と接点をつくることができる。
まず、一つ目のメリットは、非日常的な空間に身を置くことで、来場者に「感動・啓発・触発」が頻繁に起こることだという。
しかも、展示会なら、実際の商品を見てもらったり触ってもらったりしながら、ダイレクトに商品価値や自社の理念、情熱を伝えることができるのだ。
二つ目は、集客を自分たちだけの力でしなくても良い点だ。
展示会には主催者や大企業が集めてくれる来場者も多い。もちろん自社でも集客はしたほうがいいが、そうした沢山の来場者をゲットできる可能性が高いことも魅力だ。
三つ目は、見込み客の関心の高さである。
そもそも貴重な時間を割いて、わざわざ遠くまで足を運んでくる来場者は、開催されている展示会のテーマに強い関心がある。つまり、最初から商品やサービスを求めていない人を相手にするという、無駄打ちのリスクを回避できるわけだ。
四つ目は、特別な空間だからこそのメリットだ。普通に営業をしていたのでは、決裁権を持つ人と会うのはハードルが高い。しかし、展示会なら、決裁権を持つキーマンと直接話して、その意向を聞くことができる。言ってみれば、城攻めをするのにいきなり本丸に乗り込めるようなものだ。
さらに、最大のポイントは、「売る営業」ではなく「教える営業」という形で、顧客との関係を構築できることだという。
中小企業の営業は、「お客さん側が上の立場で、自分たちは頭を下げて受注にこぎつける」というのが普通だろう。
しかし、展示会には特定のテーマに高い関心を持っている人が、情報収集に来ている。つまり、「こんなことで困っているから教えてほしい」「こんな課題を解決できる商品やサービスがあったら教えてほしい」という姿勢でやって来る。
そこで的確な訴求ができれば、信頼関係以上の関係性が生まれ、継続的、安定的な売上アップが期待できるのだ。
■どうすれば「展示会」で来場者の心をつかめるか
実際に、展示会でブースをつくるときには、特に肝心なポイントがあるという。
突然だが、「展示会来場者の目線はブースの○○に行く」。
この「○○」に入る言葉は何だろうか?
正解は「上部」だ。
これは、実際に展示会でブースをつくるときには、特に肝心なポイントだ。
来場者のほとんどは、会場内を歩きながら「ここは何のブースだろう?」とアンテナを張っている。しかも、来場者はわずか3秒でそのブースが自分の役に立つかどうかを判断するのだという。
そこで、ブース上部に「株式会社△△産業」と素っ気なく社名だけが書かれていたらどうだろうか?
来場者には、そこがどんな商品やサービスを扱っている会社なのかわからない。それでは、みすみすチャンスを棒に振るようなものだ。
見込み客確保のためには、ブース上部に「ブースキャッチコピー(自社の売り文句)」を掲載するのが、展示会を成功に導く最重要課題なのだと著者は述べる。
この「ブースキャッチコピー」には、3つのポイントがある。