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“生涯投資家”村上ファンドを率いた村上世彰が指摘する日本企業の問題

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 しかし、本書を読むと、そうしたネガティブな印象は一変する。そこには「日本企業のことを真剣に考え続ける投資家」「日本経済を正したいという情熱を持った人物」という姿が見えてくる。

 世間には「投資家」に対して「右から左にお金を動かして、ラクをして稼ぐ人たち」という印象を持っている人も少なくないだろう。また、中には「ラクして稼ぎたい」という動機で投資家をしている人たちもいるかもしれない。

 だが、投資の世界は甘くない。投資家として生きるには、それなりの覚悟と続けるための理念や信念があるはずだ。

 投資家の書籍と言えば、「いかに投資で勝つか」「効率的に稼ぐ方法」を指南したものが多い。そんな中にあって、本書は「投資家の理念」という人間的な側面と、「投資の先にある未来」という経済的社会的な面が色濃く出ている稀有な一冊であると言えるだろう。(ライター/大村佑介)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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