大成功した人の8割に、驚きの共通要因が判明…なぜ元アパート清掃員の主婦が年収1億に?
どうしたら自分の「才能」に気づき爆発させられるのか?
米スタンフォード大学心理学部のJ.D.クランツボルツ教授たちは1999年、「計画された偶発性」というおもしろい理論を発表しました。彼らが、世の中で大成功した人たち数百人を対象に、成功の要因を徹底分析したところ、驚くべきことに成功者たちの8割の人が、自分の成功は「予期せぬ偶然によってもたらされた」という認識だったというのです。「自分に特別な能力があったから」とか「がんばって努力したから」といった回答が多いと予想されたのに、結果はそうではなかったのです。
人生の成功は、偶然によってもたらされる――という結論は衝撃的です。ただし、これには理由がありました。成功する偶然をただ待つのではなく、よい偶然に巡り合うように行動することが大事ということなのです。その偶然を活用して努力すれば、成功がもたらされるということだったのです。
つまり、会社員として真面目に勤めているだけでは、なかなかよい偶然には巡り合わない――ということでしょう。クランツボルツ教授は、「偶発性のチャンス」を得るための5つの指針を提唱しています。
・「好奇心」……「これ、おもしろいかも」と絶えず新しい学びの機会を求める。
・「持続性」……ひとつに失敗しても落ち込まず、気分を変えて別のやり方を模索する。
・「楽観性」……ダメとわかっても落ち込まず、次の機会に賭けるポジティブさをもつ。
・「柔軟性」……こだわりを捨て、自分の信念やポリシーであっても柔軟に変えてみる。
・「冒険心」……結果がどうあれ、やってみようというリスクを取って行動すること。
こうした「ノリ」が大事ということなので、学歴や職歴とも関係ないわけです。
副業で自分の「才能」を試してみる時代が始まっている
世の中には、ちょっとしたアイデアを大きな収入に変えた人が大勢います。
たとえば、「おっさんレンタル」という副業ビジネスを始めて、年収1000万円以上の収入をゲットできるようになった人、アパートの清掃業務に従事しているうちに、古いアパートを満室経営にしたら儲かると気づき、古いアパートを次々お宝不動産に変えて家賃収入1億円にした中卒の主婦――といったように、特別変わった才能がなくても、そのアイデア自体が十分な才能となって、爆発的な成功を収めている人が大勢いるのです。ご興味のある方は、世の中のありとあらゆる才能を輝かせて大きな収入に結びつけた人たちを紹介する拙著『才能が見つからないまま大人になってしまった君へ』(ワニブックス)をご参照いただければ幸いです。
ぜひ、あなたご自身も自分の「才能」を見つけ、爆発させるために、「偶発性のチャンスを呼び込む行動」を起こしてください。
(文=神岡真司/ビジネス心理コンサルタント)