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デキるマネジャーは“闇のチカラ”で人を動かす!? 社内情報戦に勝つためのスキル

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デキるマネジャーは“闇のチカラ”で人を動かす!? 社内情報戦に勝つためのスキルの画像1※画像:『ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』(木村尚敬著、日本経済新聞出版社刊)

 日本の企業では「和をもって貴しとなす」が美徳とされている。だが、綺麗事ばかりではビジネスは上手く運ばないのもの。時には「闇のチカラ」で人を操ったり出し抜いたり動かしたりする必要があるのではないだろうか。

 これは、冗談で言っているのではない。「闇」を「表立って見えない場所」などと言い換えればしっくりくるだろう。

 『ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』(木村尚敬著、日本経済新聞出版社刊)は、中間管理職やミドルマネジャーと呼ばれる立場の人間に必要な「ダークなスキル」を学べる一冊だ。

 「ダークなスキル」と言っても、ファンタジーの話ではない。本書で述べる「ダークサイド・スキル」とは、一言でいえば「泥臭いスキル」だ。

 エリートと呼ばれる人たちは、論理的思考や財務、会計知識などの「ブライトサイド・スキル」は持っているが、人心掌握力に欠けていたり、社内の情報戦に弱かったりすることが多い。

 しかし、強烈な感性が働いている組織やその中にいる人を動かすには、綺麗事ではないスキルにも長けている必要がある。本書では、そんな実践的なスキルを紹介している。

■「CND」で上の人間を取り込む

本書で紹介される「ダークサイド・スキル」は次の7つだ。

1.思うように上司を操れ
2.KYな奴を優先しろ
3.「使える奴」を手なずけろ
4.堂々と嫌われろ
5.煩悩に溺れず、欲に溺れろ
6.踏み絵から逃げるな
7.部下に使われて、使いこなせ

 この7つのスキルは、基本的に「ヒューマンパワー」のマネジメントである。いかに人を使うか、どう人心を掌握するか、人と人の間をどう立ちまわるかということに眼目が置かれている。

 たとえば、「思うように上司を操れ」では、トップへの働きかけ方の裏技を紹介している。ここで著者は、ミドルがトップを使いこなすには「CND」が必要だと説く。「CND」とは、「調整」「根回し」「段取り」のことだ。

 たとえば、「今のままでは会社が危ない」「この事業は先が見えている」といったことを業績報告会議などで言っても、周囲の反発があるかもしれない。そして、他部署のリーダーが「そんなことはない」と口々に主張すれば、トップも納得しない可能性が大きい。

 そこで「CND」が大切になってくる。

 著者によれば、「会社の事業のうち、自分が見えているのは全体の4割から5割」だと吐露する経営トップが多いという。実情を正確に把握し、その情報と先の見通しについて、こっそりトップに耳打ちしておけば、スムーズに事が運ぶはずだ。

■自部門以外の人の連絡先は何件ある?

 管理職やミドルマネジャーには、「使えるものは何でも使う」「他人のスキルを利用する」という泥臭い発想が必要だ。そのためには、この人はどういうスキルを持っているのか、どういう場面で能力を発揮するのかということを知っておくべきだろう。

 著者は、「組織内での切った張ったは、結局、情報戦であり諜報戦に強いほうが勝つ」と述べている。

 普段から部署にこだわらない横断的なコミュニケーションをとり、「社内諜報」に励むことが大切なのだ。

 諜報活動には、ランチの時間を使うといい。社員食堂などで、今日は誰の隣に座ろうかと様子を見ながら「ここ、いいですか?」と動き回る。そこで、「そういえば、あれどうなってるの?」と何気ない会話を交わし、情報と社内人脈を日々、アップデートするのだ。

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