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18歳の現役eggモデル伊藤桃々が語る“インスタ映え”と“アクセス解析”

構成=藤谷千明
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18歳の現役eggモデル伊藤桃々が語る“インスタ映え”と“アクセス解析”の画像1写真=岩澤 高雄(The VOICE MANAGEMENT)

 ギャルモデル・伊藤桃々(もも)は、この春高校を卒業したばかりの18歳だ。5月に復活するギャル雑誌「egg」(発行はMRA、ウェブ版が先行して2018年に復活)の専属モデルも務めており、JKに大人気の恋愛リアリティ番組『オオカミくんには騙されない』(AbemaTV)への出演で人気が全国区に。最近は“白ギャルモデル”としてテレビ出演も増え、ポスト・藤田ニコル、みちょぱ(池田美優)と目されている存在だ。

 弱冠18歳ながら、大人顔負けのバイタリティで、おのれを冷静に見つめながら活動を続ける彼女。【前編】では、その戦略的な“仕事”論について語ってもらったが、彼女に限らず現在の若い女性タレントが、特に同世代の女性からの支持を集めるのに必須のアイテムとなっているのが、いわずと知れたSNSだ。実際のところ、彼女のInstagram、TikTokのフォロワーは約30万人、Twitterのフォロワーは15万人。1回のツイートで平均1万以上の「イイね」を集めてみせる。しかしそこにもやはり、綿密な戦略性があるのだという。

 ちょっとしたメディア・プロモーターさながらのアクセス解析、テレビなどの大手メディアにおける自分の“価値向上”とSNSでの“人気”との冷静な見極め……等々、“SNSの達人”である彼女ならではのメディア戦略について、引き続き話を聞いた。

18歳の現役eggモデル伊藤桃々が語る“インスタ映え”と“アクセス解析”の画像2写真=岩澤 高雄(The VOICE MANAGEMENT)

伊藤桃々(いとう・もも)
2000年12月16日、静岡県生まれ。2018年、ウェブ版「egg」のモデルとしてデビュー。若年層に大人気のリアリティ恋愛番組『太陽とオオカミくんには騙されない♥』(AbemaTV)シーズン4に出演。Instagramフォロワー約30万、TikTokのフォロワー約44万を誇る。趣味はメイク、アニメ。中学校時の部活はバスケ部。

Twitterに上げる写真は常に3枚

 現在専属モデルになっている「egg」は、1990年代に当時のギャルブームを圧倒的なパワーで牽引したが、2015年にいったん休刊している。地元・静岡で彼女が“ギャル”になった頃に当然「egg」はすでになく、ギャルブームも落ち着いていた時期。にもかかわらず彼女は時流に逆らい、どうして“ギャル”を目指したのだろうか?

「ギャルを目指したというよりも、自分の“かわいい”を追求したら、結果的にギャルになっていたんです」

 スカウトがきっかけで「egg」モデルになったという経緯は、【前編】に書いた通り。当初は無名だったものの、メイクやファッションを研究し、「egg」の中でも珍しい“白ギャル”モデルとして頭角を現してきた。そんな中、人気動画アプリ・TikTokになんとなく投稿した動画が、いきなり“バズ”を生み、さらに注目されるようになったという。

「最初は別に有名になろうと思ってやっていたわけじゃなくて、暇な時にTikTokを投稿していたんです。そしたら、動画がどこかで“かわいいギャルがいる”って紹介されたのか、朝起きたらフォロワーが1000人増えてた〜みたいな。『これが“バズる”ってことか!』って思いました(笑)」

 暇つぶしで始めたTikTokで、初めて「ファン」がついたと感じ、それからは「ファンは何を求めているのか?」を考えてSNSに向き合うようになったという。今では、SNSごとに傾向を読み、それに合わせた投稿を心がけているとのこと。

「例えば、Twitterはちょっとあざとく(笑)、みんながリツイートしたくなるような投稿をしたり、Twitterって写真は4枚上げられるけど、いつも3枚までしか上げてません。3枚だと、ほかの人が見たときに1枚は大きなサイズで載るじゃないですか。そこに、必ず一番目立つ写真を置くようにしてますね。TikTokも以前は適当に撮っていたけど、凝った動画を上げるようになったり、Instagramは“映える”ような投稿を心がけてます。そして時にはファンのみなさんに向けて感謝を伝えて。とにかく基本的にはファンのことを考えてSNSをしていますね」

18歳の現役eggモデル伊藤桃々が語る“インスタ映え”と“アクセス解析”の画像3写真=岩澤 高雄(The VOICE MANAGEMENT)

SNSは完全に“仕事”

 ここまでなら、いまやどの若手女性モデルも考えている点だろう。しかし彼女の場合驚くべきなのは、毎日Instagramのインサイトをチェックしているという点。アクセス数やフォロワーの属性などのデータを確認できる、Instagram内のこの機能を眺めては、おのれの投稿の“見られ方”を日々チェック、特に、男女比が偏らないように細心の注意を払っているという。

「同性からの支持があるってめっちゃ大事なことなんです。私と同性である女の子が私に憧れてファンになってくれるということは、ある意味、女子としての対抗心みたいなのを捨てて、私のことを好きになってくれているってことじゃないですか。それはもう、すごく貴重なこと。だからといって男性フォロワーが極端に少ないと、今度はグラビアのお仕事が難しくなってくるので(笑)、男女の割合は50:50くらいが理想ですけど、今の仕事的には60:40くらいがいいかな〜と、バランスを見ながらやってます。テレビのお仕事っていま、『フォロワーの数』を見られることがすごく多いんですよ。そこで仕事が決まったりするって全然あるので、『インスタのフォロワー何人?』って聞かれて堂々と言える数字にしときたいなって、いつも思ってます。そういう意味で、SNSは完全に“仕事”ですね」

 ちょっとしたプロモーターやウェブメディア編集者ばりの“傾向と対策”分析で、SNSと対峙している彼女。現役JKから爆発的な支持を獲得している、AbemaTVの恋愛リアリティ番組『オオカミくんには騙されない』に出演したことも、その人気に拍車をかけた。

「テレビのリハーサルやSNSの下書きみたいなやつは、基本苦手。本番じゃないと“素”が出ないんですよ。だから『オオカミくん〜』は自分の素でノリでやってみて、そこから反応を見てどう動こうか決めてました。そっちのほうがリアルだと思ったし、だから、番組内でもガチで恋愛してたんですけど(笑)。ちなみに『オオカミくん〜』に出ていた頃も、SNSで伸びそうな写真は、ほかのみんなよりも必ず先に上げるよう気をつけてましたね(笑)」

 そうして実際、『オオカミくんには騙されない』への出演は彼女のさらなる知名度アップにつながり、Instagramのフォロワー数も激増したものの、一方で番組が終了すると、潮が引くようにフォロワーが減っていったという。

「一気に1万人くらい減りましたね。そこで、『やっぱやり方を変えよう』って意識するようになりました。それまでは、色味や“(インスタ)映え”みたいなことってほとんど考えてなかったんですけど、それからほかの人のインスタとかファンの人が見たときにどうなのかってとことかをすごく研究して、(インスタでの)サムネイル(表示)の時点で華やかな雰囲気になるようにかなり気をつけてたら、わりとすぐにフォロワーが4万人くらいは増えましたね。当たり前ですけど、派手な色って目立つんですよ。だから、“暗い画像は上げない”“赤を入れる”みたいなことはめっちゃ意識してます」

18歳の現役eggモデル伊藤桃々が語る“インスタ映え”と“アクセス解析”の画像4写真=岩澤 高雄(The VOICE MANAGEMENT)

流行っているギャル用語は、「持ち充」

 惰性で仕事をしているそこらのサラリーマンよりも、よほど自分の仕事に自覚的。非常に熱心に仕事に取り組んでいる彼女だが、現在はバラエティ番組などのテレビ出演と並行して、復刊する「egg」の撮影も順調だという。

「『egg』のモデルの子たちは、みんないい子ですね。みんな黒くて強くて色んな個性があるんですけど、私みたいな“白ギャル”って私しかいないんですよ。でもギャルって、ひとりでいるよりみんなでいるほうが絶対に“かわいい”から、みんなで一緒に写ってる写真を見ると、本当にかわいい!(笑)」

 ギャル仲間の話を、そう楽しそうに語る彼女。ちなみに最近流行っているギャル用語は、「持ち充」(手で持てる充電器=モバイルバッテリーの意)、「すこ(“好き”の意)」などだそう。そんなギャルカルチャーを一般に広めて、かつてのように渋谷の街をギャルでいっぱいにするのが目標だという。

「やっぱギャルが増えてほしいですね。でも、無理やり“ギャルを好きになれ”ってわけじゃなくて。今の時代、本当はギャルになりたいのに、友達や彼氏の目が気になるだとか、勇気がないとかで、ギャルメイクが出来ないって子も多いんですよ。だからこそ、ウチらがギャルを発信してもっとギャルを定着させれば、みんなも自由にギャルになれるじゃないですか。やっぱり女の子に生まれたんだから、好きなファッションをして楽しんでほしいですから」
(構成=藤谷千明)

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