上から目線で話しかけてくる人、愚痴ばかり言う人、人の悪口ばかり言う人など、話しているだけでこちらが疲れてしまうという人は、まわりにいないだろうか。
できれば避けたいものだが、友人や先輩、取引先の相手など、面倒くさい話題にもお付き合いしなければいけない場面は多い。そんなストレスのかかるコミュニケーションを上手にこなす方法はあるのだろうか。
『「聴き方・話し方」のコツ』(水島広子/著、日本実業出版社/刊)は、精神科医の水島広子氏が、悪口に共感はするが自分は悪口を言わない方法や相手の評価や自慢話をスルーしてそのままお返しする方法を教えてくれる一冊だ。
■愚痴を疲れずに聴く方法
いつも悪口や不満ばかり話してくる友人の話を聞くだけで、うんざりしてしまう。
「何でこんなにネガティブなんだろう?」「これを私に話すことで、この人はいったいどうしたいの?」などというネガティブな思考とともに相手の話を聞くと疲れてしまうのだ。
そうならないためには、“次々と浮かんでくる自分の思考を脇に置く”という聴き方をしよう。そうすれば、愚痴であっても疲れずに聴くことができる。
また、この聴き方は同時に相手にも「よく聴いてもらった」という感覚を与える。
話を早く終わらせようとして、相手の話をまとめに入ったりしてしまうと、「わかってくれていないのではないか」と焦った相手が追加説明を始めてしまうので、「思考を脇に置きながら聴く」という聴き方が実は、最も相手の愚痴を早く終わらせるということになるのだ。
■上から目線の意見の受け流し方とは?
何かと上から目線で接してくる人に対して、ネガティブな思考を持たないようにするのには難しいことだ。自分がネガティブな評価を下されたと考えると、領域の侵害が起こっているので、当然イライラが生じる。
しかし、相手がどう言おうと、自分の領域を侵害されない方法がある。それは、相手からの評価を、自分の領域に入れずそのままお返しすることだ。
例えば、「ふうん、そう思うんだ」「考えてみるね」というように、相手が言ったことを肯定も否定もせずにただ聞き流すのだ。これで、相手のコメントを自分の領域に入れずにそのまま跳ね返しているということになるという。
相手の言動で嫌な思いをしたり、疲れてしまったという経験は誰もがあるはず。しかし、自分の対応の仕方や考え方によっては対処できることなのだ。誰とでもうまくコミュニケーションがとれるようになれば、人間関係の幅も広がり、人とのコミュニケーションも楽しいものになるはずだ。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。