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2023.05.16 14:55
2014.09.25 00:03
永井孝尚『企業の現場で使えるビジネス戦略講座』(9月25日)
「成功は失敗のもと」の罠、どう回避?会長反対でも発売、あのヒット商品誕生秘話より考察
●「やるべきこと」「やりたいこと」を考える
では、どうすべきか? アサヒの事例がまさに参考になる。現場が考えたように「やるべきこと」「やりたいこと」を考えるのだ。
両者の違いを図で表現してみると、冒頭の図のようになる。
「できること」と「できないこと」。言い換えれば自分の常識で考えるのは、過去を基準に判断している。確かに過去の成功経験は大切だ。人を成長させてもくれる。しかし半面、成功体験だけを基準に判断するようになると、リスクを過度に回避してしまう弊害もある。過ぎ去った経験をもとに、必要以上に未来を恐れてしまう。こうなると新しい未来を切り開くことは難しい。
だから「成功は失敗のもと」なのである。では、そうならないためにはどうすればよいのか?
未来がどうなるかは誰一人わからない。市場も顧客も変わる。さらに人は、いくつになっても成長し続けるものだ。むしろ、常に「やるべきこと」「やりたいこと」を考える。そして実行しながら学ぶ。変化が激しい現代は、成功の方程式も変わる。だから場合によっては過去の自分を否定する。「過去の自分の否定力」は、実は来るべき未来を基準に考える、未来志向の考え方なのだ。
「成功は失敗のもと」の罠から抜け出すヒントは、意外と単純なことに、過去の成功体験を一旦リセットした上で、「やるべきこと」「やりたいこと」を考えることにあるのだ。
(文=永井孝尚/オフィス永井代表)
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