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【2】巨額粉飾、リストラ、身売りetc.今、最も“評判の悪い”会社

オリンパス社員語る「会長訓示『粉飾は大したことじゃない』」

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リストラ報道は、広報がマスコミに流したもの

――2500人のリストラの件は、社内ではどう受け止められていますか?

A氏 これについても、社員は何も話さないですね。でも、会社からの正式な発表ではなく、おそらく広報などから意図的にマスコミに流しているんでしょうね。既成事実をつくって、外から社員を追い詰めたいというのが会社のやり方でしょう。いつかはやるんでしょうね。

――リストラの件について、社員同士で話したりしますか?

A氏 あまり聞こえてこないですね。うちは声を上げないという社風ですから。変わらないですね。パナソニックやソニーとの提携話についても、いまだに(6月4日現在)何も説明はないですね。

――給料カットという話はないんですか?

A氏 そういうのもないですね。組合も一生懸命に「リストラ反対!」というセレモニーだけはしています。でも、今回、経営の不祥事で社員がリストラされるということに対して、組合はどう対応するのかということは興味深いですね。

――昨年4月に、マイケル・ウッドフォード氏が社長になったときに、会社は変わるかも、という雰囲気はありましたか?
 
A氏 何度も言うようですが、誰が社長になろうとも、何も変わらなかったです。ホント、不思議な会社です。もうコケが生えているんじゃないですかね。決算が赤字になっても、なんにも変わんなかったですね。

ウッドフォード元社長は金に走った

――ウッドフォード元社長が、巨額不正経理を追及して社長を解任されたのは不当だとして、オリンパスに損害賠償を求めた訴訟で、5月に両者は和解しました。同社がウッドフォード元社長に12億円もの和解金を支払うことでケリをつけたと言われていますが、これについて社員はどう思っているのでしょうか?

A氏 和解に際し、いろんな条項があると思いますが、「彼が知っていることに対し、お金を払うことで、すべてを隠そう」という会社の思惑が感じられます。要は隠蔽ですよね。でも、それはいけないと思います。オリンパスは透明であらねばいけないし、そういう意味では、もう少し会社と戦ったほうが、社会的な彼の評価も上がったんじゃないかと思います。お金に走るのはしょうがないですけど、残念ですね。

――先ほどお話の出た濱田さんの裁判でいえば、昨年8月に東京高裁で会社側が敗訴し、最高裁に即時に上告しましたが、それ以降、社長がころころ替わって、今の笹社長で4人目です。笹社長が「前経営陣の誤りだったので、上告を取りやめます」と言えば、社会的に評価されると思いますが。

A氏 笹社長に「これまでの膿を出す」という意気込みがあれば、オリンパスにとっては社会的にもブランド価値的にも非常にプラスになると思います。逆に、最高裁の判決を待っていれば、どんどん状況は悪くなりますよね。経営陣は、濱田さんに人権侵害をしておきながら、全社員に対しては「人権侵害はしないようにする」と言ったり、内部通報制度についても、最高裁に対しては「当社にはまったく問題ない」と言う一方、第三者委員会や東京弁護士会には「批判を厳粛に受け止めます」と言っていますよね。どういうことなんでしょうね。

BusinessJournal編集部

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