サムスンLG社員「ソニー社員“引き抜き”年収は1億円!?」
とはいえ、サムスン、LG社員たちは自分たちの仕事に誇りを持っている。ソニーやパナソニックに何が必要なのか、答えがあるなら教えてもらいたいところだ。
サムスンとLG社員は、きっぱりとこう口にする。
「まだ技術力は日本のほうが高いと感じています。ただ、グローバル化を進めてきたスピードやノウハウは、こちらに分があります。今後、日本は製品開発力のための速い意思決定と、今後の戦略性を明確にすることが大事なのではないでしょうか」
やはり、日本企業を追い抜いたという実感はあるようだ。
ちなみに、毎年全世界の国際競争力順位を決めているスイスの国際経営開発院(IMD)が発表した12年の世界競争力評価でも韓国は順位を伸ばした。韓国は調査対象の59カ国中22位と、前年同様97年の調査以来、最高位を記録、1位は香港、2位はアメリカで、昨年19位だった中国は23位、日本は昨年よりも順位をひとつ下げて27位だった。
「韓国の電子企業は、ソニーを目標にし、今や追い抜いた。すると目の前にアップル、その先にはグーグルがいる。10年、20年後も世界トップでいるために、どこかの企業を追っていると思います。今後、アップルは株価の成長に限界があると思いますし、電子製品業界においてはiPadなどの電子機器類がよく売れているが、生産品目が少ないのでライバルとは見ていない。むしろ、中国企業との競争が激化していくと見ています」(サムスン社員)
こうした貪欲な精神こそ、現在のソニー、そしてパナソニックの社員に必要なのかもしれない──。
(取材・文/金明昱)
<目次>
【1】ヤマダ電機からの”横流し”も日常茶飯事!? 家電販売のいま
【2】スマホ対応炊飯器にナノイー搭載テレビ…パナソニック社員はもう限界!
【3】上層部の保守的なムードにうんざり ソニー社員は阿鼻叫喚
【4】サムスンLG社員「ソニー社員“引き抜き”年収は1億円!?」
【5】【検証】プレステ、PSNで、ソニーの業績回復なるか?
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