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就活面接、受かる1割の学生の共通点とは?バイト、サークルの話はNG、無意味なES

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「Thinkstock」より
 就職活動をする学生の、企業へのエントリーシートに書かれている物語には、一定のパターンと傾向があります。それは自分の本当の姿ではないという点です。その姿は総じて、就活本に書かれている主人公の虚像の姿であったり、憧れの自分の姿であったり、個々にデコレーションがなされています。

 学生としては、企業ウケが良くなることを意図として書いていますが、エントリーシートの書き方についての本などが出版されていることもあり、学生のオリジナリティを探ることができなくなって、エントリーシート自体がすでに意味をなしていません。企業は形式的にエントリーシートを提出させるものの、中身については吟味をせず、実際にはさほど重視はしていません。

●3つに大別できるエントリーシート

 そしてそのエントリーシートの内容として、学生時代に力を入れた経験や出来事の欄で、サークル活動、アルバイト、ボランティア活動の3つの経験に偏る、かなり特異な現象が見られます。

 例文としては、以下のような文章です。

(1)サークル活動をテーマにしたケース

 「イベントサークルに所属し、部長をしていました。インターカレッジで多くの大学の学生が所属していたため、マネジメントの難しさや、メンバーとのコミュニケーションの大切さを学びました。冬には銀座のレストランを貸し切って、学生と社会人を集めた異業種交流会を開催して500名を動員しました。異業種の方との人脈が構築できたことが大きな財産になりました。今後も培った人脈を生かしたいと思います」

(2)アルバイトをテーマにしたケース

 「学生時代にさまざまなアルバイトを経験する中で、人と接することの難しさや社会で働くことの厳しさを学びました。特にファーストフード店でのバイトは、色々なお客様と接する中でコミュニケーションの大切さを学ぶことができ、良い経験だったと思います。私は、お客様とのコミュニケーション能力の高さを評価されてアルバイトのリーダーに抜擢されて仕事をさせてもらえたことが良い経験となっています。社会人になってからも、この経験を生かしたいと考えています」

(3)ボランティアをテーマにしたケース

 「サークルの仲間と週に1回、地元の老人ホームでボランティア活動をしていました。当初は2名で始めた活動でしたが、少しずつ認知度が高まり、今では10名ほどまで増えました。これらのボランティア活動を通じて人の優しさの大切さや心の豊かさを学び、人から感謝され喜ばれることのありがたさを学びました。卒業までこの活動は継続して、社会人になってからも学んだことを生かしていきたいと考えています」

●特色のない自己PR

 私の経験上、ほとんどの学生が、自己紹介や自己PR、学生時代に学んだこととして、このようなエピソードを披露します。

 その内容の特徴として、

 「○○を学びました」

 「○○の経験を生かしていきたい」

この2つの要素が必ず入って完結されていることです。

 就活本の多くで、この要素を使って内容を完結するように指示がなされているので、それは仕方がないことかもしれません。しかし、突っ込みどころが満載の内容ともいえます。

(1)のケースでは、そこまで人脈があるのなら「君は就活をやめて自分の人脈を生かしてビジネスを考えたらどうか」と指摘されるでしょう。異業種交流会や各種イベントは、特筆すべき内容がなければ、単なるお遊びサークルとしか見てもらえないでしょう。

(2)のケースでは、「飲食店に就職したほうが君のためになるよ。なぜ当社に入りたいの?」と受験する意味を求められるかもしれません。

(3)のボランティア活動でも「会社とは利益を追求するものだから、慈善事業がやりたいなら、そちらに進んだほうがいいよ」と言われるかもしれません。

 面接した学生のそのほとんどが同じような回答をするわけですから、聞いているのも一苦労です。程度の差こそあれ、どれもが酷似していますから、面接官の印象に残る可能性は極めて低くなります。面接官は、このような面接を採用シーズンの中で何百回と経験することになりますから「なかなか良い学生が応募してこない」「いまの学生は質が下がった」という解釈になります。

 結論をいえば、企業は「デキる人」が欲しいのです。「デキる人」は、お決まりのトピックで型にはまった話はしないでしょう。

●面接官の注目するポイントは?

 それでは面接官は、どこに着目するのでしょうか?

 私が採用担当者ならば、

「サークル活動・アルバイト・ボランティア活動の3つを使わずに自己PRを2分でしてください」

と質問をすると思います。