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徳田議員は徳洲会グループの徳田虎雄前理事長の次男で、2012年12月に行われた衆議院選挙の選挙活動の際、動員された徳洲会病院の職員らに金銭が支払われたとして、公選法に問われていた。そして12日、東京地検特捜部と警視庁、鹿児島県警によって徳田議員の姉2人とグループ幹部4人が逮捕されるに至ったのだ。
徳田議員といえば、全身の筋肉を失う「筋萎縮性側索硬化症」という進行性難病の悪化で05年に衆議員を引退した父・虎雄氏の跡を継いだ二世議員。今回のような公選法違反は、以前から行われていたという。
「実は、前回の08年の選挙時になりますが、私も徳洲会に勤務していた頃、1週間ほど選挙運動にかり出されていた職員のひとりです。1日3000円の日当のほか、出張手当などが支給されました。しかし、当時はそれも研修の一環と思っていたので、選挙違反とは考えていなかったんです」
そう話すのは、徳洲会病院に20年以上勤務し、事務長まで努めた元職員の男性A氏だ。彼の説明によると、離島医療や過疎地医療に取り組む徳洲会は、普段から系列病院の医師、看護師、事務職員らを鹿児島にある本部に派遣してさまざまな”研修”に当たらせているという。その研修期間が選挙期間と重なれば、住民を対象にした医療セミナーの場などで選挙の話をすることもあり、どこまでが選挙活動とされるのか、当事者たちもその線引きがわからないのだそうだ。
「私たちはあくまでも地域医療を支えるための活動と思っていましたから、その点を特捜部はどう解釈するかですね。まあ、周囲では、有権者の投票用紙を徳田派の運動員が買収して投票するといった、”替え玉投票”が行われるなど、選挙の度にカネが飛び交っていたことは事実なんですが……」(A氏)