NEW
超絶王者Kelly SIMONZ ロングインタビュー後編

孤高のギターリストKelly SIMONZが“超絶”に語る日本の音楽ビジネスと欧米との違い(後編)

【この記事のキーワード】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
超絶的王者Kelly SIMONZ
超絶ギターリスト Kelly SIMONZ
渋谷近郊にて

 前編では自主制作盤とメジャーからリリースした際の収入の差や、音楽ビジネスで感じた日本と海外の違いについて、海外ツアーの様子をうかがった。後編ではさらに踏み込んで日本の音楽ビジネスについてやミュージシャンになる心構えなど、Kelly SIMONZ(ケリー・サイモン)が感じることを超絶に語ってもらった。


――ツアーを終えてから、しばらく表舞台からは去り、アルバムのリリースをすることもなく、ギター講師として活躍されましたよね。

Kelly SIMONZ(以下K):ツアー直後は正直、今後どういう方向に自分が進めばいいのか分からなくなっていました。表現者として、ギターリストとして、何をすべきなのか、完全に見失ってしまいました。思い描いていた理想とあまりにも残酷な現実のギャップがありすぎたんです。だから、ライブや創作活動といったものに手を付けられなくなってしまったんです。

 そんなとき、音楽専門学校から講師の誘いをたまたま受けたんです。まさか自分がギターの先生になるなんて考えもしなかったから戸惑いました。僕が目指していた道とは大きく外れてしまいましたからね。自分で本当に務まるのか悩みましたけど、技術云々よりも、自分が経験したことを教えれば若い子たちのためになるかなと思って講師をやってみることにしたんです。

――いまの音楽専門学校は、かつて第一線で活躍されていた著名な方々が講師をされていることが多いですよね。講師業というのは経済的に安定するのでしょうか。

K:サラリーマン的な意味で言えば安定しますね。だけどビッグチャンスはないと思います。公務員に近い感じでしょうか。

――講師になって新たに発見したことってありますか?

K:やたら現実的な生徒がいることですかね。はっきり言って僕は理解ができなかったんですが、初めから音楽講師になりたいと言う生徒がいるんです。

 ミュージシャンになる以上やっぱり人前に立って一番になり、みんなに自分の音楽を愛されたい、すごいと思われたいじゃないですか。だけど、最初から裏方に回りたいと思うなんて、少なからず僕がギターを始めたきっかけではありえなかったです。

 そういう生徒って、「このくらい年収があればやっていける」と夢を設定してしまう傾向にあります。だけど、金額を設定してしまうとそれ以上の年収は超すことができないだろうし、そもそもその額にも届かないよって話はしてあげます。

――だいたいどのくらいの額を夢見ているのですか?