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中国人、日本の病院と人間ドックに大挙し占拠?中国、診断結果でっち上げや治療費ボッタクリ蔓延

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「Thinkstock」より

 2015年、日本を訪れた外国人観光客数は約2000万人(政府観光局発表)と、過去最高を記録した。そのうち中国人観光客の数は約500万人となっており、こちらも過去最高となった。彼らの旺盛な消費行動を形容した「爆買い」という造語が昨年、流行語となったことも記憶に新しいが、そんな中国人が次に目をつけているのは、日本の人間ドックだという。

 1月21日付の中国のポータルサイト「網易」記事によると、日本へのツアープランに人間ドックの受診を組み込もうとする旅行会社が増えているという。

 14年時点での中国人の平均寿命は76歳で、世界で64位。一方、世界一の平均寿命に裏打ちされた日本の医療技術に関心を寄せる中国人は少なくない。特に注目されているのが、がん、脳、血管、消化器官などの健診だという。実際にこれまで日本を訪れて人間ドックを受けた中国人のうち9%が早期のがんと診断され、90%に高血圧、高コレステロール、高血糖が確認されたという。

 中国人が日本での人間ドックに興味を示す背景について、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は次のように話す。

「医療不信が蔓延する中国で、最も信用が置けないのが健康診断のたぐいです。金だけ取って、ろくに診断をしない医師や医療機関がある一方、診断結果をでっち上げて架空の治療で金を巻き上げる手口もあります。生活の向上に合わせ、健康への関心が高まるなか、公正で緻密な日本の人間ドックを受けたいと思う人が増えるのも当然といえます」

 日本の経済産業省や観光庁も、新たな経済資源として外国人をターゲットとした医療ツーリズムの促進に力を入れている。外務省でも、外国人に向けて日本での人間ドック、健康診断、歯科治療、温泉湯治など、幅広い分野で医療滞在ビザの発給を行っている。日本政策投資銀行では、20年には医療ツーリズムの市場規模は5500億円に上り、医療目的でやってくる中国人は31万人を超えると見込んでいる。

 経済効果への期待は結構だが、紙おむつや粉ミルク同様、中国マネーに日本の医療サービスが買い占められ、日本人が受診できないなどという事態は避けてほしいものだ。
(文=青山大樹)