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急増する貧困転落女性の地獄…月収20万で2人の子供養育、生活費のためAV女優に

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「Thinkstock」より
 ここ数年、『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新聞出版)や『最貧困女子』(幻冬舎)といった本がベストセラーになるなど、「下流」「貧困」などのキーワードを目にすることが多くなった。


 正社員で“人並みの生活”をしていたとしても、突然のリストラや体調不良、親の介護などによって会社を辞めざるを得なくなり、収入が激減する可能性は誰にでもある。

「中流」から転落する人たちの実態について、社会学者で中央大学文学部教授の山田昌弘氏に話を聞いた。

なぜ中流からの転落者が急増?


 かつての日本には、「1億総中流」という言葉があった。また、2014年の内閣府の「国民生活に関する世論調査」によると、「生活の程度は、世間一般からみて、どうか」という質問に対する回答で、最も多かったのが「中の中」の56.6%となっている。

 今なお、半数以上の世帯が、自らの生活レベルを「中流」と見なしていることになる。では、そもそも「中流」とは、どのような層なのだろうか。

「中流とは、『人並みの生活』のことを指します。持ち家があり、地方ならクルマを持ち、子供を大学に進学させることができる程度の余裕がある家庭のことです。

 また、現状で家やクルマなどを持っていなくても、将来的にそれらの条件が揃い、その状態で老後を迎えられる、という意識を持てることも中流の定義です。高度成長期からバブル景気が終わった1990年頃までは、多くの人が『人並みの生活』をして、将来的にも中流の生活ができると信じていました」(山田氏)

 しかし、バブル崩壊以降は長期不況が続き、リーマン・ショックや経済のグローバル化などによって、中流世帯は減少した。その結果、今は収入の二極化が進んでいる。

「私は、ずば抜けて高い収入を得る層が増えることを『上離れ』、収入が低くて生活に困難をきたす人の増加を『底抜け』と呼んでいるのですが、社会的格差が広がる原因が『上離れ』だけにあるのであれば、それほど問題はありません。しかし、現在の日本の格差は『底抜け』の増加によるところが大きく、社会的影響は深刻といえます」(同)

 この「底抜け」には、リストラ、離婚、病気やけが、親の介護など、理由はさまざまだが、かつて「人並みの生活」をしていた世帯も多く含まれているという。まさに「中流からの転落」が進行しているのだ。