実家、親が一生ローン払い無価値化…やっかいな実家処分問題が深刻化、不法滞在外国人の温床
訪日外国人数(インバウンド)の伸びが止まらない。日本政府観光局の発表によれば、2016年4月の訪日外国人数は208万人と、単月としては前月の201万人を上回る過去最高値となった。
1月から4月までの累計でも、その数はすでに783万人を超え、これは昨年同期比でみて33%の増加。4月に発生した熊本地震による影響は今後考慮に入れなければならないものの、この増加率をそのままあてはめると、今年の訪日外国人数は2600万人を超えるものとなる。
訪日外国人による消費額は昨年で約3兆5000億円。その値はいまだGDPの1%に満たないが、「爆買い」と称されるようにその売上規模は、全国の百貨店における年間売上の半分程度に相当する。
地方でも豪華クルーズ船が寄港すると、船から降りてきた観光客が1日で落とすお金は、約1億円にも上り、不況に苦しむ地域経済にとってはまるで宝船がやってきたような経済効果が発生している。
日本政府はこうした状況をふまえ今年3月、これまでの2020年2000万人としていた訪日外国人数の政府目標を大幅に上方修正。訪日外国人数と消費額をそれぞれ、4000万人、8兆円とした。近年の政府目標でこれほどの大幅上方修正を行った例はほとんど聞かれない。それだけ政府も、訪日外国人による経済効果に期待を寄せている証拠とも考えられる。
外国人技能実習制度の実態
多くの外国人が日本を訪れるということは、日本が今や観光大国として認められ始めていることの証左でもある。日本の自然や食事、よく整備された社会インフラ、歴史や文化に対する理解が深まることで、「ニッポン、いいね!」が増加するということは、ただ旅行するだけでなく、日本に「暮らしたい」「働きたい」という願望を持つ外国人が増加することを意味している。
こうした彼らのニーズを受け入れる日本側の事情は十分に整っている。国内ではすでに農業や建設業では外国人の手を借りない限り、事業そのものの存続が困難になっている。この流れは、飲食などのサービス業にも広がっている。昨今、大阪で開業したホテルでも、従業員を募集したところ、まったく人が集まらない。時給を3割以上引き上げて再募集しても集まらなかったという。日本人の若年層が、こうした職場で働くことを厭う傾向はさらに顕著になっており、「日本人募集」では今やほとんどの産業で十分な人手を確保できない事態に陥っているのだ。