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安保徹「間違いやすい医学の常識」

高血圧や高コレステロールの薬はかえって危険!寝たきりやボケを引き起こす!

文=安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士
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高血圧や高コレステロールの薬はかえって危険!寝たきりやボケを引き起こす!の画像1「Thinkstock」より

 有酸素下で大量のエネルギーをつくることのできるミトコンドリアは、刺激が続くと数と働きを増す性質があります。能力を高めて生きる力が増大します。健康を維持し、病院や薬の世話にならないためには、このような知識を得ておかなくてはなりません。現代社会では、逆にミトコンドリアの数と働きを減少させる行為もはびこっています。

 ミトコンドリアを活性化し数を増やす最大のものは、太陽の光です。特に、紫外線です。紫外線は波長の短い電磁波でもあります。程良い太陽の光に当たった時の気持ちの良さは、言葉にならないほどのものです。近年、紫外線は悪者扱いされる傾向にありますが、寒冷地適応した白人が、アメリカやオーストラリアなどに住むときの害です。日本人は黄色人種なので、害は出にくいのです。

 太陽の光の次は運動です。運動はミトコンドリアを刺激し数を増やす力があります。子供、大人、老人、いずれの年代でも運動は大切です。ミトコンドリアの多い場所は骨格筋のうちの赤筋で、大腿や腰や背部の大きな筋肉にたくさんあります。程良い運動でミトコンドリアを増やし疲れにくい身体をつくりましょう。運動は脳のミトコンドリアも刺激するので、頭を良くする力もあります。

 第三は、自然の放射線です。宇宙、地面から放射されるもののほか、食べ物からくるカリウム40があります。中性子が1個多い、普通のカリウム39の同位体で、ガンマ線を出してカルシウム40に転換しています。一般的なカリウムのなかの0.0012%がカリウム40です。このガンマ線が最も波長の短い電磁波で、カリウムの豊富な野菜や果物が私たちを元気にしてくれます。菜食の人は元気溌剌としているゆえんです。

ミトコンドリアの数を低下させる行為

 逆に、ミトコンドリアの数や機能を低下させる行為も知っておきましょう。まず、降圧剤を服用することです。血流が低下し、有酸素下で働くミトコンドリアの働きが衰えます。現代社会は血圧の上限値を極端に低く設定し薬を勧める医師が多くなっていますが、38億年かけて進化してきたヒトという生命体が血圧の調節に失敗するということは考えにくいです。注意しましょう。

安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士

安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士

1947年、青森県生まれ。東北大学医学部卒業。現在、新潟大学大学院医歯学総合研究科教授(国際感染医学講座免疫学・医動物学分野)。米国アラバマ大学 留学中の1980年に「ヒトNK細胞抗原CD57に対するモノクローナル抗体」を作製。89年、胸腺外分化T細胞の存在を発見。96年、白血球の自律神経 支配のメカニズムを初めて解明。国際的な場で精力的に研究結果を発表し続け、免疫学の最前線で活躍
医学博士安保徹 公式サイト

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