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教育委員会、女子生徒不適切メール事件で冤罪疑惑…調査せず教師免職処分に取消判決

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「Thinkstock」より

 教え子の女子生徒に「不適切なメール」を送ったとして、都立高校の男性教諭(34歳)を懲戒免職にした東京都教育委員会の処分は、都教委の一方的な思い込みと証拠の捏造による「冤罪」「でっち上げ」だった。

 ところが免職処分を取り消す判決が確定したのに、メンツをつぶされた格好の都教委は引っ込みがつかなくなったのか、停職6カ月の「再処分」を発令するなど、男性教諭に嫌がらせを続けている。学校現場の教師や生徒たちの思いを置き去りにしたまま、都教委の「暴走」は止まらない。

 都庁のデタラメは豊洲新市場だけではない。教育行政も同じだ。

都教委の処分は不当と判決


 都教委は2014年7月、「女子生徒に性的表現を含む845通のメールを送った」などとして、男性教諭を懲戒免職処分とした。

 男性教諭は「親から虐待されていた女子生徒の相談に乗り、高校生活を支えて励ますためのメールだった」と主張し、処分の取り消しを求めて提訴。東京地裁(吉田徹裁判長)は「免職処分は裁量権を逸脱濫用している」として処分を取り消し、東京高裁(綿引万里子裁判長)も今年3月に一審判決を支持して確定した。

 東京高裁の判決は、メールについて、複雑な家庭で精神的に逃げ場がない女子生徒の求めに応じるものだったと認定したほか、生徒の窮状を見かねた支援目的だったことや、女子生徒が現在も男性教諭に感謝していることにも触れるなど、一審判決の事実認定を大幅に変更した。

 その上で「免職処分には女子生徒の気持ちがまったく配慮されていない」と処分を批判し、「女子生徒の窮状に乗じた不適切な行為」とする都教委の主張を退けた。

女子生徒は虐待されていた


 女子生徒の母親は、これまでに2回離婚している。女子生徒は最初の父親との間に生まれた子どもで、現在の父親は3番目。母親と2番目の父親との間に男の子が1人、3番目の父親との間には3人の子どもが生まれた。母親は育児放棄し、女子生徒は高校入学時から幼い2人の弟と妹の養育を押し付けられ、高校3年の時にはそこに0歳児の弟が加わった。

 夫婦喧嘩は絶えなかったが、喧嘩をしていない時は夫婦で夜遅くまで飲み歩いた。その間、女子生徒は当然のように弟と妹の面倒を見させられた。そんな彼女にとって、高校は心休まる時間が過ごせる唯一の居場所だった。