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東京3市、ごみ焼却業務をゼネコンに丸投げの15年間包括契約…中止を求め住民監査請求

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武蔵野市役所の記者クラブで記者会見を行う請求人


 東京都三多摩地域の清瀬市、東久留米市、西東京市のごみの焼却等を行う「柳泉園組合」では、昨年(2015年)9月の水銀汚染事故に続き、粗大ごみや不燃ごみの破砕施設での爆発事故、そして構成3市の市民が不燃ごみとして分別した「燃やさないごみ」の8割を焼却していたという不祥事が続いている。

 ところが、柳泉園組合はこれら不祥事問題を横に置き、今年8月24日に「長期包括契約」【註1】を柳泉組合議会に提案した。同契約は、柳泉園組合が行っているほとんどすべての業務を、15年間にわたり焼却炉メーカー等に丸投げ的に委託する契約案である。柳泉園組合は同議会の賛同後、構成市へ同契約の提案もせず同意も得ないまま、8月31日に契約の入札公告を行った。

 これに対し11月4日、3市の市民が「総額144億円、3市で毎年10億円の出費が必要になる契約が、3市の市民に説明されず、3市の議会にも提案されずに進められている」と契約の中止を求めて住民監査請求を行い、記者会見をした。

 監査請求は、柳泉園組合へは清瀬市の阿部洋二氏を代表に6名で(その後11名)で、西東京市へは西東京市の森輝雄議員を代表に3名で提出し、11月いっぱいをメドにさらに賛同者を募るという。

 ごみの焼却処理は自治体が運営しており、それでも各地で環境・安全上の問題が起きている。そしてこの自治体にとって難問であるごみの焼却を、環境・安全面における取り組みにもっとも後ろ向きであったごみ焼却炉メーカー・ゼネコンに丸投げするというのが、今回の長期包括契約である。

 東京都の一地域で始まったこの長期包括契約の動きは、全国の自治体やごみ処理の在り方を大きく、悪い方向に変えていく恐れがある。今回は同契約について取材した。

お金を出す市や市民に相談せず、なぜ契約?


 今回の長期包括契約案によると、その目的は、本施設に搬入される一般廃棄物を適正に処理することとし、委託する事業内容は、「搬入管理」「運転管理」「維持管理」「環境管理」「情報管理」「余熱利用」」「防災管理」その他関連業務とし、ごみの焼却施設のほぼ全部を「包括」的にカバーする。その期間は、17年7月1日~32年6月30日の15年間となり、金額(予定)は144億4140万4000円と示されている。そして入札方法は、総合評価一般競争入札、いわゆるプロポーザル方式で行うとされ、価格で競う一般競争入札のかたちをとっていない。