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蒲谷茂「自分のからだは自分で守る」

鶏レバーやビール、干物の食べすぎは危険!ひざ下全体が激痛&腫れあがる、痛風の恐怖

文=蒲谷茂/医療ジャーナリスト
鶏レバーやビール、干物の食べすぎは危険!ひざ下全体が激痛&腫れあがる、痛風の恐怖の画像1「Thinkstock」より

 筆者の周囲で今、話題になっているのが痛風です。痛風というと思い出すのが、「痛風の大家」といわれる御巫清允(みかなぎきよのぶ)自治医科大学名誉教授です。今からもう40年くらい前のことですが、筆者が健康雑誌の編集をしていた頃、御巫先生に取材しました。当時、御巫先生は「痛風の患者さんを一般の人で見かけることは少なく、ほとんどがお相撲さんでした」とおっしゃっていました。

 相撲力士といえば、稽古など運動もしますが、太ることが求められ、ご飯をどんぶりで何杯も食べたり、お酒も1升をするすると飲んでしまう人もいます。食べすぎ飲みすぎの結果として痛風になる人が多く、診察したそうです。当時は運動中に水分をしっかりとるという習慣が一般的ではなく、それも痛風の原因になったと思います。

『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版』を見ると、2004年の統計では「痛風で通院している人」は国内で87万4000人、この数字を1995年と比較すると2.1倍、86年との比較では3.4倍と、急激に増えてきた病気です。

 実は筆者も痛風になりました。腎臓の状態がよくないので痛風に注意してきたつもりですが、かかってしまいました。

 信州の諏訪湖を1周した時です。柳の緑が芽を出し始めた春でした。諏訪湖は1周16km。普通に歩いても4時間はゆうにかかります。10時に出発して途中、岡谷で昼食をとり、ゆっくりゆっくり歩いたので、歩き終わったのは午後4時。多少疲れはありましたが、それほど体に負担をかけたとは思っていませんでした。夏場のウォーキングと違って、水分補給にあまり気を配りませんでした。汗もほとんどかかないし、のども渇かない、しかも山行と違って平地を歩くのだから、といろいろ甘く見ていました。昼食でビールを飲んだりしましたが、水分は500mlもとっていなかったと思います。これがよくなかったのです。

 右足の第一指(親指)の付け根が、赤く腫れあがりました。腫れは右足のひざ下全体に広がり、左足と比べると1.5倍ほどに腫れあがりました。痛みも激しく、近くのクリニックで痛み止めの薬を処方してもらいましたが、服用しても治まらないくらいでした。筆者の場合、腎臓の状態がよくないので、強い鎮痛剤が使えないからです。

 その後、ほぼ1週間で腫れも痛みもなくなりました。のど元過ぎれば、あんなに痛かったことも忘れてしまいます。しかし、痛風はメタボリックシンドロームのひとつです。尿酸値が高く、血圧が高い、肥満という人は、心筋梗塞や脳梗塞の予備軍です。くれぐれも用心して、定期的に検査を受けましょう。

蒲谷茂

蒲谷茂

医療ジャーナリスト。1949年生まれ。立教大学卒業後、健康雑誌『壮快』の編集にかかわり、8年後に独立。多くの医療・健康に関する雑誌の編集・執筆、テレビ番組の企画・制作にも携わる。95年『大丈夫』(小学館発行の健康雑誌)の創刊編集長に就任。その後、30年以上にわたる経験や人脈を生かし、自分のからだは自分で守るための情報を発信し続けている。著書は、『民間療法のウソとホント』『歯は磨くだけでいいのか』(共に文春新書)、『測るだけで大丈夫』(八重洲出版)、『死に至る病・チェックブック』『自宅で死にたい』(共にバジリコ)などがある。現在、八ヶ岳南麓に住み、エフエム八ヶ岳のパーソナリティもつとめている。

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