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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

スーパーやコンビニの総菜、味覚障害の恐れ、生命の危険も…サプリでかえって栄養欠落も

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「Thinkstock」より

 子供たちの間に「味覚障害」が増え問題となっていることは、本連載でも取り上げましたが、この問題は大人たちの間でも広がりを見せています。患者数は20万人以上ともいわれ、さらに増加傾向にあるようです。

 私たちが「味」を感じるメカニズムは、食べものが口に入った後、咀嚼しながら、味蕾(みらい)が甘い、しょっぱい、からい、すっぱい、苦い、うまいなどをキャッチするわけですが、その味蕾の感覚が鈍くなることが味覚障害の初期段階です。やがて、薄い味には反応しにくくなり、徐々に味そのものを感じなくなってしまいます。

 味覚は約1万個あるといわれる味蕾細胞から顔面神経を介し、脳の側頭葉にあるといわれる味覚野(味覚中枢)に伝わって認識されます。ちなみに、味覚と関係が深い、においを感じる嗅覚野は、味覚野に近いところにあります。

 味蕾が正常に働くためには、16ある必須ミネラルのひとつである亜鉛が必要ですが、現代日本の食生活では、亜鉛が不足しがちであることがわかっています。成人男性で10ミリグラム、女性は8ミリグラムが1日の推奨量とされていますが、それだけ摂取できている人は少ないと思われます。

 味覚障害は、亜鉛を補給することで改善する場合が多く、そのため医療機関では「プロマック」という薬が処方されています。それは、このプロマックの中に亜鉛が含有されているからですが、プロマックは実は胃潰瘍の治療薬です。プロマックの適応症に亜鉛欠乏症及び味覚障害は入っていませんが、厚生労働省が「医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて(保医発第0928第1号)」のなかで、保険審査上プロマックを味覚障害に対しての使用も認めるとの通達を出したため、処方されているのです。

亜鉛の過剰摂取で貧血に


 しかし、ここで考えなければいけないことがあります。それは、亜鉛は不足させてはいけない栄養素ではありますが、逆に過剰摂取してしまうと、同じく必須ミネラルである「銅」が体内から欠落してしまうという事態を招くのです。私たちの体内で銅は、神経伝達物質ノルアドレナリンの生産に関与したり、鉄の吸収を促進するといった重要な役割を果たしています。欠乏すると、イライラしたり、貧血を引き起こすといわれています。過剰摂取された亜鉛は、腸で銅が吸収されるのを阻害します。また亜鉛は銅を便とともに体外に排泄してしまうという働きもします。

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