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モス、大人気「肉づくしバーガー」発売で店内がパニック状態…客が殺到し、注文ミス相次ぐ

文=尾崎亨/ライター
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モス、大人気「肉づくしバーガー」発売で店内がパニック状態…客が殺到し、注文ミス相次ぐの画像1「にくにくにくバーガー」(「モスバーガーHP」より)

 ハンバーガーチェーンのモスバーガーで7月29日、「肉(29)の日」にちなんで1日限定で「にくにくにくバーガー」が発売された。

 同商品は6月にバラエティ番組『有吉弘行のダレトク!?』のなかで、商品開発の段階でボツになった6種類のメニューのうち、一番人気になったものを期間限定で店頭販売するという企画で紹介された商品だ。同番組で1位となり、6月22日から一部店舗で販売された。

 当初は1週間限定の予定だったが、大好評のためさらに1週間延長し、合計20万食以上を売り上げたという。

「にくにくにくバーガー」は、焼肉だれで味付けされた牛バラ肉と、直火焼チキンを、バンズ(パン)の代わりにパティ(ハンバーグ状の肉)ではさんだ、まさに“肉づくし”バーガーだ。販売価格は850円(税込)と高めだが、大きな話題となっている。

 そこで、実際に「にくにくにくバーガー」食べてみた。7月29
日12時50分、筆者宅近くの横浜市内のある店舗へ訪れてみると、店内には人があふれていた。モスバーガーは、インターネットで予約することもできるため、時間を見計らって訪れる人もいるが、店内では商品待ちの人が大勢いた。普段に比べて明らかに客が多く、「にくにくにくバーガー」の影響を感じさせる。

 カウンターで注文しようとすると、「ただいま20分ほどお時間がかかりますが、よろしいでしょうか」と断りがあったが、お目当ての「にくにくにくバーガー」をどうしても食べたいがために、了承して注文。4人連れで訪れたため、ほかのメンバーの分も合わせて頼んだ。

 渡された番号札の番号が呼ばれたのは、それから約40分後だった。6月に期間限定で販売されたときは店内食のみだったが、今回はテイクアウトが可能となっていたので、店内が満席だったこともあり、筆者宅へ持ち帰って食べることにした。

 だが、いざ袋を開けてみると、肝心の「にくにくにくバーガー」が入っていない。愕然として店に電話したものの、ずっと話中でつながらない。しかたがないので、とりあえず店に再度出向き、「にくにくにくバーガー」が入っていなかったと告げると、店員は平謝り。すぐに用意するとのことだったので、その場で待った。

 筆者が待っている間にも、ほかの客から「にくにくにくバーガーを3つ頼んだのに1つしか入っていなかった」など、苦情が数件相次いでいた。あまりの忙しさに店内はパニック状態に陥っていたようだ。

 5分ほどすると、「大変お待たせしました。Lサイズのポテトを入れておきましたので、召し上がってください」と丁寧に商品を渡され、さらに「わざわざお越しいただいて、ありがとうございました」と付け加えられた。昨今、店側のミスにつけ込んで激しくクレームを入れるモンスター消費者が目立っているためか、非常に低姿勢な印象だ。

モス、大人気「肉づくしバーガー」発売で店内がパニック状態…客が殺到し、注文ミス相次ぐの画像2「にくにくにくバーガー」

 さて、実際に食べてみると、味はおいしいが、焼肉風味の牛バラ肉の味付けが濃い目なこともあり、ごはんが欲しくなる。自宅で食べるメリットは、ごはんと共に食べられることだ。だが、写真のようにレタスが完全にしおれてしまい、見た目は美しくない。当初、テイクアウトがNGだった理由のひとつはこれかもしれない。食べ終わると、袋の中には大量の肉汁と脂がたまっていた。見た目以上におなかが膨れ、満足感は得られる。ただ、単品で850円、ポテトやドリンクのセットにすると1000円を超える価値を見いだすのは難しい。

モス、大人気「肉づくしバーガー」発売で店内がパニック状態…客が殺到し、注文ミス相次ぐの画像3

「にくにくにくバーガー」は、調理に手間がかかることもあって定番メニューにならなかったといわれている。だが、その人気ぶりによって客が殺到し、店舗が機能不全に陥った感がある。今後も、毎月29日に全国のモスバーガー店舗(一部店舗除く)で販売される予定だが、モスバーガーには十分な準備を求めたい。
(文=尾崎亨/ライター)

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