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はとバス、外国人客が急減…「脱・東京観光」加速か、羽田・成田から直接地方へ

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一斉に撮影する乗客

 東京五輪開催まで3年を切り、インバウンド(訪日外国人客)の増加が止まらない。2017年上半期(1月~6月)は1375万人と、前年同期比17%増で過去最高となった。

 観光、旅行、宿泊業界は増え続けるインバウンドへの対応に追われているが、その一方で意外な現象が起きている。

 東京観光の顔ともいえる「はとバス」の利用客のうち、「訪日外国人コース」が前年割れとなっているのだ。同社が7月に発表した16年度(16年7月1日~17年6月30日)の東京観光コースの利用者数は93万4306人で、前年度比8万2060人増(9.6%増)となった。これはバブル期(1989年度)の94万4872人に迫るもので東京観光の人気ぶりを裏付ける。

 ところが、訪日外国人コースは5.6%減の8万3879人にとどまった。とりわけ落ち込みが際立つのが中国人向け(中国語)コースで、前年度の2万1731人から1万5267人と25%もの大幅減となった。英語コースは前年度並みの6万8612人となっている。

 はとバス側は、外国人コースの減少についてどう分析しているのか。

「外国人旅行客もリピーターが増え、旅行のスタイルが変わってきている面があるのかなとみています。東京国際空港(羽田空港)や成田国際空港から東京に入り、滞在して観光というものから、空港から直接、東京以外の観光地に向かい、東京観光に割く時間が減っているのではないでしょうか。8カ国語対応の自動音声ガイドシステムも用意して、いつ増加に転じても対応できるようにしています」(はとバスの広報担当者)
  

「東京プレミアム夜景」コース、乗客の8割は女性


ライトアップされた東京タワー
 すっかり東京の景色に溶け込んでいる、はとバスの黄色い車体。いつも見かけているが、東京で暮らし始めて30年以上になるにもかかわらず、筆者は一度も乗ったことがなかった。はとバス人気の実態を確かめようと7月下旬、2階建てオープンバスで東京の観光名所を巡るコースに参加した。

 もっとも手軽なのは所要時間1時間の「TOKYOパノラマドライブ」だ。東京タワー、銀座、レインボーブリッジなどを周るコースで、8カ国語の自動音声ガイドシステム付きで料金は1800円。魅力を感じたが1時間というのは物足りない。そこで東京タワー大展望台入場券付の「東京プレミアム夜景」(所要時間2時間30分、2900円)を予約した。

 乗車当日はどんよりとした曇り空。出発は18時30分だが、15分前にはほぼ乗客全員が揃っていた。乗車時に持ち帰り自由というレインコートを渡された。配慮が行き届いている。車内はほぼ満席で、乗客の数は40人ほど。すべて日本人で、家族連れ、カップル、女性の2人連れなど、8割は女性だった。

 丸の内から皇居前、桜田門、国会議事堂と進み、ガイドさんが左右の建物や名所の案内をしてくれる。1936年に完成した国会議事堂の総建設費は、当時の額で約2600万円。現在の価格に直すと約600億円ともいわれるとの説明に、乗客から「へぇー」と驚嘆の声が上がる。

 この日は日中の気温が26.7度だったこともあり、涼しくて快適だ。オープンバスなので頬に当たる風が気持ちよい。信号や標識、街路樹が頭上に迫り、タクシーやマイカーに乗っているときと比べ、目に入る景色の印象や体感がまったく違う。バスは青山通りから乃木坂方面へと進み、ミッドタウン、六本木交差点を経て東京タワーへと向かう。日が暮れてネオンが輝く時間帯になってきた。乗客は思い思いにスマートフォンなどで車外の光景を撮影しながら快適なバス旅を楽しんでいる。

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