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安倍政権、強力指導で不動産市場から資金流出加速…東京五輪後の市況悪化不安広がる

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「Thinkstock」より

 2016年に訪日外国人観光客数は年間2000万人を突破。観光立国を掲げる安倍政権は、当初20年までに年間2000万人突破を掲げていた。軽々と目標を達成したため、同年までに年間4000万人という目標に上方修正した。

 2倍の目標数値を掲げるものの、旅行業界や宿泊関連事業者などは「年間4000万人突破も難しい数字ではない」と楽観視していた。実際、今年5月には訪日外国人観光客数が1000万人を突破するなど過去最速を記録している。日本経済にはプラスに動き、訪日外国人観光客の増加は観光業のみならず小売業でも大きな恩恵を受けている。

 しかし、水面下では潮目が変わったとも囁かれている。その要因とされるのが、不動産投資信託(REIT)市場からの資金流出だ。

 REITから資金が流出している背景には、いくつか理由がある。世界の不動産市場が劇的に変化していることも、その一因だ。今年6月、カナダでは住宅ローン会社が金融当局から杜撰な経営状態を指摘されて、経営危機に見舞われた。それが震源になって、北米では“プチ・リーマンショック”とも呼ばれる不動産バブル崩壊の危機感から不動産市場の落ち込む兆しが出てきた。

 不動産市場から資金が流出しているのは、海外ばかりではない。REIT凋落の最大要因とされているのが、安倍首相から厚い信任を得ている金融庁の森信親長官による強い指導だといわれる。

 森氏は講演など公の場で、金融機関が煽ってきた投資ブームに対して懐疑的な意見を惜しげもなく開陳する異色な性格でも知られる。森長官は、「貯蓄から資産形成へ」という方針を掲げており、これまで金融機関が「自社にとって売りやすい商品を売る」という手数料などで稼ぐビジネスモデルに警鐘を鳴らしてきた。

 投資ブームの波に乗って、金融機関は投資信託の販売に力を入れてきた。特に、REITには力を入れていたわけだが、その理由は売りやすく簡単に手数料を稼げるからだ。もちろんREITには顧客側にも少額投資で始められるというメリットがある。また、一般の投資信託よりも高い利回りが期待できる。

 2つの要因から、個人投資家を中心にREITは圧倒的な人気を集めた。特に、毎月分配型と呼ばれるREITは、その名前の通りに配当が毎月出るため「お小遣いをもらう感覚」に陥りやすく、儲かった気分に浸りやすい。こうして毎月分配型REITは大ブームになった。一方、一般的に高い信託報酬が設定されているため、金融機関にとっても稼げる商品であり、率先して毎月分配型REITを販売していた。

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